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「名言」が心に刺さる~石丸伸二に若者が熱狂した理由1

Japan In-depth / 2024年7月25日 11時0分

・権力者は未来に向けた投資や改革を行わない





・ベテランは自分のことを考えていて「勝ち逃げ」を狙っている





・空気を読みまくるので疲弊する





・マウンティングがはびこる権威主義社会で自由よりも体制順応が求められる、いきづらい社会





・先進国だそうだが、給与は低く、権力を握る層は過去の反省をしない





・権力を握る層が高齢で若い人の可能性や挑戦をサポートしてあげない





こうした「閉塞状況」に置かれた人にとって、石丸さんの言葉は特に胸に刺さる。





大人はきれいごとだ!とか、できるわけがないー大人になれ!とか言うかもしれない。しかし、石丸さんの日本社会の閉塞感・日本のおわこん社会へ切り込む姿勢、その言葉とその背景にある思考、思想。そこに若者は惹かれたのだろう。なんといっても、閉塞した社会、暗い未来に対して闘う姿勢、それを言葉にして伝えれば、それなりの共感を生む。





しかし、共感は生んだが、よく若者には考えてもらいたいとも思う。この「名言」どおりのことを実行できるのか、単なる口だけではないか、と考えてみると、なかなか難しいことがわかる。





政治は利害関係者の妥協の作業。一方的に価値観を振りかざしても、リスペクトを持たない・批判された相手が話を聞くだろうか。きれいごとを言うのはいくらでもできるが、いろいろな人を巻き込み、信頼関係を築き、説得し、実行できるのだろうか。





こうした疑問が出てくる。そこは漫画の世界ではないからだ。





■ 確かに石丸氏には大人げない面も・・





石丸さんのメディアでの対応は賛否が続く。





◇大手メディアに対しては挑戦的に対峙





◇人と向き合うときは、対決姿勢





◇下に見た人には喧嘩腰に対応





◇厳しく来られたら厳しく向き合う





◇融通がきかない





◇定義や前提にこだわり会話が成り立たない





◇漫画的言動、バズることを最優先する





◇基本、相手を遣り込めること、論破することが大事だと思っている





といった点が指摘され、開票後のインタビューではその一端が垣間見られた。ネットでの名言を知っただけでイメージを持っていた人の中には、びっくりした人もいるかもしれない(筆者記事参考)。





しかし、石丸さんの「名言」が生んだ熱狂をよく考えてみよう。日本のビジネス社会では、まだまだ意味わからないルール・無駄な会議・必要のない打ち合わせ・意味不明な作業・「儀式」のようなものブルシットジョブであふれまくっていて、若い人にとって「しょうもない」現場に向き合ってる。いや、苦しんでいる。





こんなものはとっととやめた方がいいのだが、日本の権威主義的組織内では難しい。閉塞した社会を変えるにはリスクがあるし、エネルギーもいる。タイパがよくない。「空気を読む」のが得意な若者はそうしたことをしたいけど、できない。





政治不信、社会不信・・・そうした「空白」の隙間に、希望・願望を体現してくれる(かもしれない)、石丸さんがさっそうと登場した。若者が石丸さんを「推す」構造が出来上がったということだろうか。





トップ写真:都内で貼られた都知事選候補者のポスター(2024年7月7日)出典:Photo by Tomohiro Ohsumi/Getty Images




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