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混乱続くベネズエラ 大統領強権姿勢の裏に中露の支持、軍の動向がカギ

Japan In-depth / 2024年8月28日 23時0分

■ 軍中堅幹部が野党に同調の動き?





一方、米国のマドゥロ政権に対する対応は今一つはっきりしない。バイデン政権は新たな制裁を検討していると報じられたが、ベネズエラ大統領選後約1カ月経った現在まで制裁は発動されていない。バイデン政権がベネズエラに対し強硬措置を迅速に取っていないことが、マドゥロ大統領が強気になる一因と見る向きもある。今後のシナリオについては「マドゥロ政権が野党勢力への弾圧を強め、権力の座に居座り続ける」(中南米専門の米シンクタンクの研究者)との見方が有力だ。





ただ、少数意見ながらマドゥロ大統領退陣が追い込まれるとの見方もある。メキシコ有力紙「エル・ウニベルサル」の政治記者は「国内の混乱が一層深まれば軍が大統領に反旗を翻す可能性が出てくる」と予想する。ベネズエラの国防相や参謀総長らは大統領選後もマドゥロ大統領への忠誠を誓っているが、同記者によれば、軍の一部中堅幹部の間で国家の分裂を回避するため、野党陣営に同調する動きがあるという。





中南米専門家の間ではベネズエラの現状が2019年のケースと酷似しているとの指摘もある。この年ボリビアで大統領選が行われたが、4期目の当選を目指したモラレス大統領が不正選挙への抗議デモが広がる中、軍が離反し、辞任に追い込まれる歴史的政変が起きた。ベネズエラで同様の政治ドラマが展開されるか、同国の軍の動きが焦点になりそうだ。





(了)





トップ写真:「平和のための世界大行進」で演説するニコラス・マドゥロ大統領(2024年8月17日ベネズエラ・カラカス)出典:Alfredo Lasry R/Getty Images




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