深圳日本人男児殺害事件 日中関係に暗い影
Japan In-depth / 2024年9月24日 19時0分
中国の一部SNS投稿には「日本人学校はスパイ養成学校」「日本の歴史認識や対中姿勢が事件を引き起こした」「日本でも中国人を狙った襲撃事件は多い」などとする書き込みもあったという。中国側は動機や背景を発表できない。正直に言えば、中国政府にとって都合が悪いからだろう・・・。不愉快だから、このくらいにしよう。
民主党の代表選で野田元首相が党首に返り咲いた。自民党の総裁選は三つ巴状態で、専門家でも予測がつかないという。如何なる結果になっても、筆者の見立ては変わらない。今の日本内政も欧州や米国と基本的構造が似ていること、誰が総理総裁になっても、政権の運営は決して容易ではないこと、の二つである。
続いては、いつもの通り、欧米から見た今週の世界の動きを見ていこう。ここでは海外の各種ニュースレターが取り上げる外交内政イベントの中から興味深いものを筆者が勝手に選んでご紹介している。欧米の外交専門家たちの今週の関心イベントは次の通りだ。
9月24日 火曜日 国連総会始まる
9米下院外交委員会、ブリンケン国務長官の下での米軍アフガニスタン撤退についての公聴会開催
9月25日 水曜日 国連でG-20 外相会合開催
先週に続き、ジャンムー・カシミール州 (インドとパキスタンの元係争地で、以前はインド最北部に存在した州)で議会選挙(第二期)
仏大統領、カナダ訪問
9月26日 木曜日 国連でBRICS+外相会合
ウクライナ大統領訪米、米大統領とホワイトハウスで会談
イタリア、G-7農業大臣会合を主催
9月27日 金曜日 自民党総裁選
国連でG-77外相会合
9月29日 日曜日 オーストリア、議会選挙
9月30日 月曜日 国際司法裁判所、ガボンと赤道ギニアの国境問題で公聴会
最後はいつものガザ・中東情勢だが、最近南レバノンのヒズブッラに対するイスラエルの軍事攻勢が激化しているのが気になる。先週、イスラエル軍はラファ市街地を完全掌握して昨年10月から続く対ハマース軍事作戦が「一つの節目」を迎えたと書いたが、これらの動きも一連の作戦の一部なのだろう。筆者の見立てはこうだ。
●先週のヒズブッラが調達した大量のポケベルと無線機が相次いで同時爆発した事件は、現在行われている対ヒズブッラ作戦の第一段階だった可能性が高い
●何度も書いている通り、ネタニヤフ首相は少なくとも11月5日まで政策変更する気などさらさらなく、南レバノンでの作戦は今後も長く続くだろう
●一方、これでヒズブッラが対イスラエル攻撃を断念する可能性は少なく、本音はイスラエルとの全面戦争を避けたいヒズブッラも戦闘を続けざるを得ないだろう
●米国主導による「停戦案」の模索は続いているだろうが、イスラエルが「フィラデルファイ」回廊への軍駐留を断念する可能性は低い
●ネタニヤフ首相に長期的な戦略があるとは思えないが、これまでもその天才的な政治戦術で内政危機を生き延びてきた男だけに、今後も粘り腰を続けるだろう
今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。
トップ写真:深圳の市内 (イメージ)出典:Tuul & Bruno Morandi/GettyImages
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