米大統領選、選挙結果は今週中には確定しない
Japan In-depth / 2024年11月5日 22時0分
という訳で、今週中に大統領選挙の結果が出る可能性は低い。されば、大統領選に関するコメントは来週以降に書くしかないだろう。現時点では、変な英語表現をお許し願い、「cautiously pessimistic 慎重かつ悲観的」というコメントだけ残しておく。いずれにせよ、今年ほど「consequential」な大統領選挙はないだろう、とつくづく思う。
続いては、いつもの通り、欧米から見た今週の世界の動きを見ていこう。ここでは海外の各種ニュースレターが取り上げる外交内政イベントの中から興味深いものを筆者が勝手に選んでご紹介している。欧米の外交専門家たちの今週の関心イベントは次の通りだ。
11月4日 月曜日 中国全人代常務委員会(8日まで)
11月5日 火曜日 米大統領選挙
パラオで総選挙
NATO事務総長、イタリア訪問、首相と会談
カザフスタン大統領、訪仏し仏大統領と会談
ソマリア大統領、訪独し独首相と会談
11月6日 水曜日 露外相、カザフスタン訪問(7日まで)
EU委員会委員長、仏首相と会談
11月8日 金曜日 ハンガリー首相、EU首脳との非公式会談を主催
インドネシアとロシアの海軍が共同訓練(5日間)
11月10日 日曜日 モーリシャスで議会選挙
11月11日 月曜日 国連気候変動会合(アゼルバイジャン)
最後はいつものガザ・中東情勢だが、10月25日にイスラエルは対イラン大規模直接報復攻撃に踏み切った。イラン側は勇ましいことは言っているが、「再報復」はしていない。それどころか、イラン側はガザでの停戦交渉の行方次第では対イスラエル攻撃の内容が変わり得ることすら示唆している、と報じられた。
これについては「対イスラエル牽制」との分析もあるが、イスラエルが今譲歩して停戦を受け入れるとはイランも思っていないだろう。されば、イランはイスラエルに対し決定的な大規模「再報復」攻撃をする気がないのだろう。10月のイスラエルによる攻撃が余程ショックだったのか、このままでは戦ってもイスラエルには敗れるだけである。
ガザなどパレスチナ方面で続く戦況に大きな変化はない。そうこうしている内に、米国では大統領選挙の投票日を迎える。やはり、ここはネタニヤフの粘り勝ちである。この中東情勢でバイデン・ハリス陣営がどの程度ダメージを受けるかは、11月5日のミシガン州での投票結果(特に、アラブ系有権者の動向)で判断できるだろう。
今週はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きは今週のキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。
トップ写真:選挙集会の最後に踊るトランプ候補(2024年11月4日ノースカロライナ州ローリー)出典: Chip Somodevilla/Getty Images
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
「予測不能な男の再登板」ウクライナ・ガザ・中台・朝鮮半島・・・世界の安全保障の気になる行方は?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月13日 14時16分
-
米大統領選、「例外主義」の終わりの始まり
Japan In-depth / 2024年11月13日 11時0分
-
トランプ返り咲きで金や原油価格はどうなるのか 長期金利は一段と上昇する懸念が出てきた
東洋経済オンライン / 2024年11月7日 13時0分
-
〈米大統領選〉ハリス急失速の背景 「バイデンの失言」と「ホワイトハウスの文書改ざん」が落とす深い影
集英社オンライン / 2024年11月6日 7時0分
-
与党過半数割れで示唆されるポピュリズムの影
Japan In-depth / 2024年10月30日 14時56分
ランキング
-
1斎藤氏再選で「兵庫県民を批判」する人の"盲点" 「疑惑」に乗っかった稲村氏の戦略もまずかった
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 8時40分
-
2百合子さま葬儀に3億2500万円=国費から支出
時事通信 / 2024年11月22日 10時22分
-
3東大駒場キャンパスに侵入し学生のPC盗んだ疑い、無職の男を逮捕
読売新聞 / 2024年11月22日 13時13分
-
4今週7か月ぶりに再開したばかりも…また掘削停止、岩盤発見 北海道新幹線「羊蹄トンネル」
STVニュース北海道 / 2024年11月22日 14時30分
-
5新潟市南区妻子殺害事件 被告の男に無期懲役の判決 新潟地裁
BSN新潟放送 / 2024年11月22日 15時2分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください