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IMFの世界経済の成長率予測

Japan In-depth / 2024年11月6日 17時6分

IMFの世界経済の成長率予測


中村悦二(フリージャーナリスト)


【まとめ】


・IMFは2023〜2025年の世界成長率を3.3%前後と予測し、過去平均を下回る低成長を見込んでいる。


・新興市場は4%台の成長を維持し、特にインドや中国の高成長が注目される。


・インフレは鈍化する見込みだが、コア・インフレが高止まりし、対策が必要とされる。


 



 


出典:2024年10月 世界経済見通し


 


国際通貨基金(IMF)による世界経済の成長率予測では、2023年は3.3%、2024年と2025年はともに3.2%になる見込みだ(図1参照)。これは、2000~2019年の平均成長率である3.8%を大きく下回る。


 


■ 先進国の経済成長率予測


 先進国の成長率は、金融引き締め策の影響が出始め、2023年に1.7%、2024年と2025年はともに1.8%と低成長路線になる見込みだ。


米国経済は、2023年は2.9%、2024年は2.8%、2025年には2.2%になると見ている。


ドイツ、フランス、イタリア、スペインのユーロ圏の経済は、2023年は0.4%、2024年は0.8%、2025年は1.2%になる見込みだ。


日本については、2023年が1.7%、2024年が0.3%、2025年が1.1%と低迷すると見ている。


英国は、2023年が0.3%、2024年が1.1%、2025年が1.5%とこれまた低迷の予測。カナダについても、2023年が1.2%、2024年が1.3%、2025年が2.4%と見ている。


 


■ 新興市場・発展途上国の経済成長率予測


 新興市場・発展途上国の成長率は、2023年が4.4%、2024年と2025年がともに4.2%になると見られている。


 


注目されているインド、中国の経済成長率予測に関しては、以下の通り。インド経済は2023年に8.2%、2024年に7.0%、2025年に6.5%と高成長を遂げると見こみ、中国経済はそれぞれ、5.2%、4.8%、4.5%の成長を示すと見ている。


 


ロシアに関しては、2023年と2024年にそれぞれ3.6%の伸びを見込み、2025年には1.3%に落ち込む、と見ている。


 


■ 産油国には厳しさ


産油国は厳しさが増しそうだ。


メキシコが2023年に3.2%成長、2024年、2025年にはそれぞれ1.5%、1.3%へと成長率は落ち込むと予測している。ブラジルは2023年に2.9%成長、2024年に3.0%成長、2025年に2.2%成長と見ている。サウジアラビアに関しては、それぞれ、-0.8%、1.5%、4.6%の成長と予測。南アフリカについては、それぞれ、0.7%、1.1%、1.5%の成長と見ている。


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