トランプ氏はなぜ勝ったのか ドーク教授の分析 その11 LGBTが人間社会を変える
Japan In-depth / 2024年12月20日 11時0分
ドーク「そうですか。このあたりは私たちの意見はやや異なるようですね。でも日本が普通の国になるべきだという点では古森さんも、もちろん賛成ですね。
では日本がこの『普通の国』への成長を加速させるためには、いま何ができるのか。目前の具体的な課題としては、まず日本はLGBTの性的基準を推進するというアメリカの貧弱な例に従うべきではありません。
この点ではすでに確実となったラーム・エマニュエル大使の交代は日本にとって大きなチャンスです。 トランプ次期大統領はすでに前政権時代にポルトガル大使に任命した実業家のジョージ・グラス氏を次の駐日大使に任ずると発表しました」
古森「確かにエマニュエル大使の日本国内でのLGBTに関する言動は異常でしたね。アメリカでもなお国内での意見が大きく分かれる課題についてその一方の意見を日本に押しつけようとした。内政干渉を通り超す非常識な動きでした。そんな大使が日本を去るというのはよいニュースです。
そもそもエマニュエル氏という人物はオバマ大統領の首席補佐官、下院議員、シカゴ市長などを歴任した民主党の大物ですが、自己主張の過激などぎつい言動で知られてきましたね。自分の嫌いな政敵に腐った魚をきれいな箱にプレゼント風に包装して送るというエピソードはワシントンでも有名でした」
ドーク「LGBTの性的慣習を社会規範として位置づけようとするごく最近の実験は、人類の歴史を通じて多様な文化で理解され実践されてきた自然法との決別であることは確かです。 この最近の性革命が社会全体にとってよいことだと確信するには、まだそのための証拠が不十分です。 日本はアメリカ文化のこの側面からは距離を保っておくことが賢明でしょう。
一部の日本人はLGBTへの反対は主にキリスト教の問題であり、日本人の大多数はキリスト教徒ではないからこそ、日本は性道徳について大騒ぎする必要はないと考えるかもしれません。しかしLGBTの推進課題に対する反対は、多くの場合、キリスト教徒によって主導されるかもしれませんが、問題自体はキリスト教に限定されません。
イスラム教徒、正統派ユダヤ教徒、その他多くの人々は、これらの道徳的問題についてキリスト教徒に同意しています」(つづく)
写真:ラーム・エマニュエル駐日米国大使が記者会見会場にホワイトハウスに到着した時の様子(2024年4月10日、ワシントンD.C)
出典:Photo by Andrew Harnik/Getty Images
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