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トランプ氏はなぜ勝ったのか ドーク教授の分析 その12(最終回)日本の「普通の国」への道

Japan In-depth / 2024年12月22日 11時0分

『自然法』と呼ばれるものは、それをどのような言葉で表現しようとも、人間社会によって普遍的に、あるいは少なくとも広く実施され、その普遍的な原則が守られているところで人々が最も繁栄することを実証した道徳的原則を指すのです。





LGBTの性的慣習を社会規範として位置づけようとするごく最近の実験は、人類の歴史を通じて多様な文化で理解され実践されてきた自然法との決別であることは確かです。 この最近の性革命が社会全体にとってよいことだと確信するには、まだそのための証拠が不十分です。 日本はアメリカ文化のこの側面からは距離を保っておくことが賢明でしょう。





日本側では欧米の自由民主主義国とされる国々がキリスト教徒を抑圧し、LGBTの志向を推進している世界的な実例を単に強調する人たちもいるでしょう。そして、そういう人たちは日本が米欧の諸国に『追いつき、追い越せ』と主張するかもしれない。明治時代の先人たちの言動を彷彿とさせるかもしれない。しかし、それは日本の歴史の誤った認識です。





古森「確かに、日本の過去にはそうした単なる西洋の真似、という文化吸収の傾向も強かったですね。ただし1980年代のバブル経済の時代には、逆に、西洋から学ぶことはもうない、というような傲慢な傾向も出てきました。それがまた日本経済の低迷にともない、謙虚な方向に戻ってきたといえそうです。こんな振り子を経た現在の日本は欧米の事物の導入や模倣に関しては意外とバランスが取れてきたのかもしれません」





ドーク「そうですね。明治の日本人にしても西洋に追いつくと述べていたのは、西洋を無差別に模倣するという意味ではありませんでした。 それは、西洋を強力にしたものを選択的に取り入れ、日本を強力にしないものを脇に置くことを意味したのです。 





このプロセスは、1868年の明治天皇の『五箇条の御誓文』によって導かれました。御誓文の重要なポイントは、新しい慣習に取り組む際に、日本は天地の公道の原則に従うことでした。この自然法または普遍法の原則には、LGBTのアジェンダに沿った性的または道徳的な実験は含まれていませんでした。





日本人がこのような西洋文化の潮流に盲目的に従うことは、日本人が外国文化にますます依存し、独立を目指すわけでも、日本の伝統や文化に則った普通の国になるわけでもありません。 それは日本を強くするのではなく、弱体化させ、日本をますます広範な『戦後レジーム』に深く巻き込むことになり、それは現在の日本の問題を悪化させるだとなります。 日本がその過ちを犯さないことを願いたいです。





ご清聴ありがとうございました。」





(終わり。その1、その2、その3、その4、その5、その6、その7、その8、その9、その10、その11)





トップ写真:明治神宮で最も高い大鳥居聖門(2019年6月11日)出典:iStock Editorial / Getty Images Plus




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