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沖縄市長選 エース擁立で「オール沖縄」は巻き返せるか

Japan In-depth / 2025年1月23日 23時0分

<過去の選挙データから見た沖縄市の選挙情勢>





昨年6月の県議選と10月の総選挙の開票結果は、両候補の強さを図るうえで参考になる。





県議選の沖縄市区では、「オール沖縄」系、自公の両陣営から、それぞれ3名が出馬した。各陣営候補者の合計得票数は、「オール沖縄」が約23,500票、自公が約22,200で、僅差で「オール沖縄」が優勢だった。





総選挙では、「オール沖縄」の屋良朝博候補が約26,000票、自民党の島尻安伊子候補が約22,500票で、屋良氏が圧倒した。ここで見逃せないのは、保守色の強い参政党候補が獲得した票が約4,800あったことだ。保守系とは言え、同党は既存政党の批判票を集めたことを勘案すると、参政党支持者のうち何割が花城候補に投票するかは、判断しにくい。





総選挙の比例代表における政党別の得票は、あまり参考にはならないと思われる。「オール沖縄」との関係が悪化しているれいわ新選組や、中道系の国民民主党、維新の会の支持者が誰に投票するかは予測しにくいからだ。





総合的に考えると、ほぼ互角と言えるが、不確定要素が多く、情勢は流動的だ。





<仲村未央候補の政治キャリアは目立つが、問題も抱える>





仲村氏は、2019年の参議院議員選挙に社会民主党(以下、社民)公認で比例区に出馬し、10万票近くを獲得したが落選した。立民から立候補していれば当選できた得票数であった。社民の全国組織の弱体ぶりを目の当たりにした同氏は、2021年の社民分党の際に、立民に移籍する。





仲村候補の政治キャリアは華やかだが、問題もある。最大の弱点は、調整力の不足だ。特に、立民県連代表としてのぞんだ昨年6月の県議選では根回しに失敗し、立民と社民の共倒れを招いた。10月の総選挙では、沖縄4区(本島南部、宮古島、石垣、与那国など)の候補者選考が難航した際に、彼女が動いたとの情報はない。





議員歴は20年以上あるが、行政経験はない。そのため、行政トップとしての資質は未知数である。





<花城大輔候補の強みと課題>





花城氏の強みは、故桑江前市長の業績の継承を強調できることだ。たとえば、プロバスケットボールBリーグの強豪、琉球ゴールデンキングスのホームである「沖縄アリーナ」は、故桑江氏の功績の一つだ。バスケットボールのワールドカップ予選会場になり、沖縄のバスケットファンを熱狂させた。





巨大な嘉手納飛行場と嘉手納弾薬庫地区のおよそ3分の1は、沖縄市域である。以前はコザ市と称され、「基地の街」のイメージが強かった。だが、「沖縄アリーナ」に代表される施設の充実は、沖縄市のイメージを大きく変えた。前市長の路線を止めてはならないとの花城候補の主張は、説得力がある。





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