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【海外発!Breaking News】人魚のような脚で誕生の赤ちゃん、性別判定できぬまま息を引き取る(タンザニア)

TechinsightJapan / 2024年5月29日 5時0分

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医学ジャーナル『Journal of Medical Case Reports』が今月6日、タンザニアで誕生した非常に稀な先天性奇形「シレノメリア」の赤ちゃんのケースを公開した。これは下肢が癒着してまるで人魚のように見えることから「人魚症候群」とも呼ばれており、赤ちゃんは口唇に裂け目が現れる「口唇裂」の症状もあったという。

シレノメリア(人魚症候群)の赤ちゃんを産んだのは、タンザニア在住のアフリカ系黒人女性(22歳)で、妊娠37週で帝王切開による分娩だった。赤ちゃんの体重は2100グラムで、口唇裂であったうえ腕は1本しかなかったという。また肛門がなく、外性器の異常により性別の判定が困難で、生まれて5分後に息を引き取った。

亡くなった赤ちゃんの両親は近親婚ではなく、家族の中にシレノメリアの患者はいなかった。また母親はこれが初めての出産で、妊娠中には健診を2回受診。血圧、血糖値とも正常だったが、超音波検査は受けていなかった。基礎疾患はなく、梅毒やHIVの感染はなかったものの、定期的な母子感染症の検査は受けず、重要な妊娠初期に葉酸の補給もしなかった。

さらに母親は、タバコや酒、薬物はやらず、殺虫剤への曝露もなかったが、田舎で農婦として働き定期的に肥料を使用していたことから、医師は「胎児が有害な毒素に晒された可能性もある」と指摘した。

なお2021年4月に公開された『Journal of Medical Case Reports』によると、シレノメリアは6万~7万人の妊娠に1人の割合で発生し、ほとんどが子宮内や生後数日で命を落としてしまうという。誕生後1週間以上生存するのは1%とも言われ、泌尿生殖器系や消化管の奇形を伴うことが多く、発生原因は完全には明かされていない。

今回のケースでは、現地でのラボの設備が整っていないため遺伝子検査は実施されておらず、文化的なタブーや遺体の取り扱いに関する規制があるため、レントゲンの撮影や検死解剖も行われなかったという。



ちなみに英ニュースメディア『The Sun』によると、インドのコルカタでも2017年12月、当時23歳だったムスクラ・ビビさん(Muskura Bibi)がシレノメリアの赤ちゃんを出産していたという。ムスクラさんは妊娠中、超音波検査を受けておらず、今回のケースと同様、性別判定ができないまま、誕生してから4時間後に死亡していた。



一方で昨年4月には、シレノメリアで2018年2月に誕生し、「生存できない」と言われながらも5歳の誕生日を迎えた女の子が注目された。生後1日で人工肛門を作り、1歳5か月で融合した脚を分離して両膝下を切断する手術を受け、義足で一歩を踏み出していた。

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