【海外発!Breaking News】レズビアン夫妻、一卵性双生児を妊娠も胎児はともに脳卒中(豪)
TechinsightJapan / 2016年10月4日 14時1分
![【海外発!Breaking News】レズビアン夫妻、一卵性双生児を妊娠も胎児はともに脳卒中(豪)](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/japantechinsight/japantechinsight_304716_0-small.jpg)
オーストラリアでこのほど、あるレズビアンカップルに一卵性双生児が誕生した。どちらの卵子を使用し、精子は誰のもので体外受精はどのように成功したのかなどと注目を集めた中で出産を迎えたが、赤ちゃんが誕生した2人の表情は笑顔の中にも少しだけ硬さがあるようだ。
豪クイーンズランド州在住のジャネルさん&トニさんのチリオ夫妻。2人はレズビアンとして3年にわたる大恋愛の末、「子供を育ててファミリーを築こう。できれば双子が理想」と考えたという。そして精子バンクから精子を選び卵子はジャネルさんのものを使用し、体外受精にも成功。ジャネルさんのお腹は徐々に膨らみはじめ、妊娠35週にして一卵性双生児の男の赤ちゃんたちを出産した。
しかしそれから12週間ほど経ったある時、チリオ夫妻は担当の医師から非情な事実を告げられる。「残念ながらお腹の中で脳卒中を起こしたものと思われます」というものであった。最初に誕生したハドソン君は専門の検査が始まると、そのカルテには脳性麻痺、てんかん、視覚障害、そして発達の遅れといった言葉が次々と記されていく。弟のメイソン君にも脳性麻痺があり、言語にも障害が出るという。その瞬間は「人生設計が180度狂ったとばかり、ひどい落胆に見舞われた」という夫妻であるが、やがて「どんな風に生まれてきても2人は大切なわが子。できるだけのケアをし、可能な限り最高の人生を送らせてあげたい」という前向きな気持ちを取り戻したという。
レズビアンカップルが双子を生んでファミリーを築く、と世間の注目を浴びていたチリオさん夫妻だが、彼女たちに関心を寄せていた人々の今の話題は「まさか妊娠中に赤ちゃんが脳卒中に見舞われるなんて」ということ。この胎児脳出血という現象は、たとえ妊娠後期まで順調であっても、様々な条件が揃うとまれには起きてしまうという。原因として挙げられるのは血液凝固異常といった母体あるいは胎児の基礎疾患、外傷、発熱、胎児ジストレスなどで、超音波エコー検査とMRIで確認されれば緊急の帝王切開術が行われることになる。
そのうちの胎児ジストレスとは以前は「胎児仮死」と呼ばれていたもの。妊娠中・分娩中のいずれかにおいて胎児が低酸素状態となり、循環機能に障害をきたすことをいう。下垂、捻転、圧迫などで臍帯に異常が起きた場合のほか、羊水過少、過強陣痛、子宮破裂、妊娠中毒症、過期妊娠、SLE(全身性エリテマトーデス)、常位胎盤早期剥離、胎児貧血、先天性心疾患などが原因となるそうだ。妊娠出産は女性にとって命懸けのものだが、五体満足で赤ちゃんが誕生して元気な産声をあげるのも実は当たり前でもなんでもない、とても幸運なことと改めて痛感させられる。
出典:http://www.dailymail.co.uk
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)
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