【海外発!Breaking News】23年前に酸を浴びせた夫と今も暮らす妻と娘「選択肢がなかった」(印)<動画あり>
TechinsightJapan / 2017年7月29日 21時54分
「もし23年前、今のように酸攻撃に遭った人たちへの社会サポートがあれば、きっと夫への起訴を取り消すことはなかったでしょう。ですが当時の私は夫からの許しを請う手紙に怯え、お金もなく、夫のもとに帰る以外どうすることもできませんでした。傷が癒えた時、私は強くなったように感じましたが、自分のどうにもできない運命や娘のことを考えると、これが私の人生なのだとわかっていても毎晩涙が止まらないのです。」
また現在26歳になるニートゥさんは「酸を浴びせられた時のことははっきりと覚えていません。でも後に『誰にやられたの?』と周りに聞かれるたびに『ならず者にやられたの』と答えていました。私は父をそのように呼んでいたのです。父のことが怖かった。でも今は許しています。父に頼りっきりだった母には父のもとへ戻る以外、選択肢がなかったのです。だから『なぜ私たちは父と今でも一緒にいるの?』と母に尋ねたことはありません」と語る。
ギータさんとニートゥさんは2014年から、非営利慈善団体「Stop Acid Attacks Campaign」がサポートしている市内のカフェで働いている。同団体はインドで酸攻撃にあった女性を救うために設立され、その基金で今年の5月にニートゥさんは右目の手術を受けた。しかしたった3%しか改善が見られず、左目は治療の施しようがないほど永久的にダメージを受けているという。
ほぼ失明状態の娘を支えるギータさんは「娘は強い子ですが、目が見えない状態ではできることも限られます。美しい心を持つ娘を誇りに思いますが、私がいなくなった時に娘がどうなるかと思うと心配です。奇跡が起こって欲しい」と話している。
ギータさんとニートゥさんは、「Stop Acid Attacks Campaign」のサポートを受けるようになってから、独立心を取り戻したという。そして朝起きた時にやる気や希望が生まれ、酸攻撃に遭った自分たちに理解がない人々に対しても向き合うことができるようになったそうだ。2人は「この団体にはとても感謝している」と言い、ニートゥさんは自分の人生について、次のように力強く語っている。
「私たちの社会では、酸を浴びせた犯罪者よりも被害者の方が周りから嫌悪されます。社会から相当なプレッシャーを感じながら生きなければなりません。ですが、私は悲しいと思ったり落ち込んだりしたことはありません。他人より弱いと思ったこともありません。人間は誰でも人生の浮き沈みを経験し、葛藤して生きています。私は他人よりそれが少し多いだけだと思っています。顔や目が台無しになっても、私の夢や勇気が奪われたわけではありません。起こってしまったことはもうどうしようもないこと。生きている限り何でもできます。大切なことは勇気を出して前に進み続けることなのです。」
このニュースを知った人々からは「読んで泣かずにいられなかった」「なんて勇気のある母子だろう」「どんなに暴力を受けても男に頼らなければ生きていけないというのは悲しき文化だ」「次女まで亡くして酷い目にあっているのに、よく夫のもとへ戻る決心がついたよね。信じられない」「酷い人生ってこのことだろうね。言葉が見つからない」といった声があがっている。
画像は『Cover Asia Press 2017年7月24日付「Acid attack survivors forced to live with the man who scarred them」(Cover Asia Press/Tanzeel Ur Rehman)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
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