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【海外発!Breaking News】27歳パキスタン人女性、マウンテンバイクでキリマンジャロ登頂に成功

TechinsightJapan / 2017年12月17日 15時28分

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パキスタンでは強制結婚や名誉殺人など、女性がひどい扱いを受け犠牲になる事件があとを絶たない。しかしこのたびパキスタン出身の女性サイクリストが、アフリカ大陸の最高峰キリマンジャロ(標高5,895m)にマウンテンバイクによる登頂を成功させたという名誉あるニュースが飛び込んできた。『Gulf News』によると、この記録はパキスタン人女性としては初めてであり、キリマンジャロのあるタンザニアの観光局からも正式に認定されている。

サイクリストであり、総合格闘家やブロガーとしての顔も持つパキスタン人女性サマー・カーンさん(Samar Khan、27)は、2016年に女性として世界で初めて首都イスラマバードからビアフォ氷河まで、1000km超の道のりを15日かけてマウンテンバイクで走行したことで知られている。

カーンさんはキリマンジャロ中央部キボ峰の頂上ウフルピークに挑んでいたが今月7日、マウンテンバイクによる登頂に成功した。彼女は「パキスタン人もこうしたことができると示すために、世界的最高峰の1つでパキスタンの国旗を掲げたいと思っていました」と明かしたうえで、今回キリマンジャロを選んだ理由はアフリカ最高峰であること、そして自身のサイクリストとしての技量に釣り合う場所と判断したからだと話す。

キリマンジャロは七大陸最高峰の1つであるがその中で難易度は低めであり、体力や準備が万全であれば高度な技術は不要とも言われる。だが標高5,000mを超える山をマウンテンバイクで登るという挑戦は大きな危険を伴う。カーンさんも頂上にたどり着くまでの4日間、マウンテンバイクを担いで移動することもあったそうだ。こうした困難にもかかわらず成功できたのは「パキスタン、そしてアフリカにいる支援者の皆さん、そして私の可能性に信頼を寄せ、支援してくれたパキスタン軍のおかげです」と述べている。

また「男性だけでなくパキスタン人女性も、自分がやりたいと思う冒険や勝負ができることを証明したかった」という気持ちも、彼女の原動力になったという。パキスタンでは未だに多くの女性が理不尽な差別に苦しめられており、彼女達は十分な教育やスポーツを楽しむ機会も極めて少ない。特にカーンさんの出身地カイバル・パクトゥンクワ州のローワー・ディール地区は、女性の教育や就業の機会がほとんどない保守的な地域とのことだ。カーンさん自身は大学で物理学を専攻し修士号を取得しているが、そうした環境から彼女も十代の頃は全くスポーツをする機会がなかったという。大学最後の年に初めてパラグライダーをする機会があり、そこからマウンテンバイクに巡り会ったそうだ。

「私がこうした冒険的なことに挑戦するのは、パキスタン国内の観光とスポーツをもっと促進させたいという目的もあります」と語るカーンさんは、若い人達、特に女性の間でマウンテンバイクをはじめとするエクストリームスポーツに挑戦することを国内で流行させたいとのことだ。

画像は『Gulf News 2017年12月11日付「Pakistani cyclist becomes first woman to scale Africa’s highest mountain」(Image Credit: Sana Jamal/Gulf News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)

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