【海外発!Breaking News】リスク覚悟で2つの臓器を我が子に提供した母「今後も息子の成長を見届けたい」(英)<動画あり>
TechinsightJapan / 2018年1月21日 21時53分
生まれた時から深刻な病を抱え、人生のほとんどを病院で過ごしてきた4歳男児。他に2人の子供を抱えるシングルマザーは、「息子の成長を見届けていきたい」とリスクを承知で自らの臓器2つを提供する決心をした。母親の愛あればこそ救われた男児は、術後も順調に回復しているという。英メディア『The Independent』『Metro』『BBC News』などが伝えている。
北アイルランドのバリーメナに暮らすジョー・ラモント君(4歳)は、遺伝子異常による腎疾患「多発性嚢胞腎」で誕生時には腎臓が機能していない状態だった。さらに肝臓疾患のひとつとされる「先天性肝線維症」も患っており、医師らはジョー君の腎臓が肺を押し潰していたことから、このままでは生存し続けるのが困難として腎臓2つを摘出した。それ以来、ジョー君は1週間に4日の透析治療を受け続けてきたが、肝臓は機能していたものの胆管が拡張した状態であることから、致命的な感染症を引き起こす可能性があり予断を許さない状況だった。
ジョー君は2016年の夏、腸内細菌が肝臓に入り込んだことが原因で敗血症を起こし危うく脚を失いそうになったという。幸いにも医師らの治療のおかげで切断は免れたが、病院を行き来する生活を繰り返してきたジョー君をなんとかして救ってやりたいと思った母サラさんは、肝臓と腎臓の臓器移植リストに登録するもジョー君への提供者が2年間現れなかったことから自分の肝臓の一部を提供する決意をした。
2017年1月、サラさんの肝臓の3分の1がジョー君に移植される手術が行われ、無事に成功した。一方で誕生時から透析を続けてきたとはいえ腎臓もやはり早急な移植が必要だった。提供者が現れるまで、あと何年待たなければならないかわからないという状態で、サラさんは「腎臓も提供してあげたい」と考えた。
しかし短期間で2つの生体臓器提供はリスクがある。サラさんにはジョー君以外にもマックス君(12歳)とイヴちゃん(10歳)という子供がいる。腎臓まで摘出してしまうと自分の体を危険に曝すということを承知しながらも、ジョー君を救うための選択肢が他になく、医師からのカウンセリングを受けた後もサラさんの気持ちが変わることはなかった。腎臓移植の適合検査でマッチしたことも幸いし、肝臓移植から7か月後の2017年8月、バーミンガムのクイーンエリザベス病院で摘出手術が行われ、サラさんの腎臓の1つは約6.4キロ離れたバーミンガム小児病院で待っているジョー君のもとへと届けられ、腎臓移植手術は無事成功した。
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