【海外発!Breaking News】8年前に盗まれた価値1億円のドガ印象派作品 パリ郊外バス車内で発見される
TechinsightJapan / 2018年2月24日 14時46分
19世紀のフランスを代表する印象派画家、彫刻家のひとり、エドガー・ドガ(Edgar Degas:1834年7月19日~1917年9月27日)。鋭い観察眼と室内での入念なデッサンによる線描重視のスタイルは、後の印象派画家とは一線を画しているともいわれている。
そんなドガの作品『Les Choristes(英名:The Chorus Singers、時にはThe Extrasと呼ばれることも)』がこのほど仏パリ郊外を走行していたバスにて発見され、大きな話題となっている。今月16日、マルヌ=ラ=ヴァレ(Marne-la-Vallée)の高速道路に設けられた検問所で職員がバスの車内を点検。そこで荷物室に残されたスーツケース内から“Degas”のサインを持つ絵画作品が見つかった。
スーツケースの持ち主について問われるも乗客のすべてが「自分のものではない」「知らない」と答えたため職員はその絵画を専門家の手に委ね、鑑識がなされた結果、本物に間違いないとの答えが得られたという。『Les Choristes』はドガによる1877年の作品で、モーツァルトによるオペラ『ドン・ジョヴァンニ』の合唱シーンを描いたもの。日本円にして約1.04億円の価値があるとみられており、パリのオルセー美術館からマルセイユ美術館に貸し出し中であった2009年12月31日に盗まれていた。館内への乱入や強奪の形跡が全くないことから、警察は犯人像について情報を持つ内部の者、あるいは見学者に紛れて潜んだまま閉館を待った者などあらゆる可能性を指摘していた。
フランス文化・通信省のフランソワーズ・ニセン文化大臣は、フランスの素晴らしい遺産である印象派作品がまたひとつ取り戻せたことについて「非常に喜んでいます」と語っている。
画像は『Franceinfo 2018年2月23日付「Un tableau d’Edgar Degas retrouvé dans un bus」(FRANCE 2)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)
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