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【海外発!Breaking News】元ドラッグ密売人で常用者だった男性「全てを失ってもまだやり直せる」(英)

TechinsightJapan / 2018年5月22日 21時56分

「初めて会った時からサムさんは心で向き合ってくれました。これまで保護観察人の世話になった時、ただシステム通りに対応しているだけと思っていましたから。でも、サムさんだけが私を信じてくれたのです。その気持ちは私にとって強い励みとなりました。」

うわべだけでなく、親身になって立ち直らせようと必死になってくれるサムさんに、デイヴィッドさんは心から尊敬の念を抱いた。サムさんはデイヴィッドさんに衣類を与え、退役軍人たちの住む施設に住めるよう手配も整えてくれた。戦争で多くのトラウマを抱える元軍人らが生活するその施設は、PTSDを抱えたデイヴィッドさんにとって適した住処となったのだ。デイヴィッドさんは、2時間はかかる保護観察対象者のミーティングに一度も逃さずに出席している。全てを失った後も人生のやり直しを図ろうとするデイヴィッドさん。彼を見守っているサムさんは、このように語った。

「彼のこれまでの生活ぶりや容姿から判断することをせず、私はあくまでも人として接してきました。最初に会った時、デイヴィッドはかなり落ち込みが激しかったのですが、私は『本気であなたが人生をやり直したいのなら協力する』と申し出たのです。更生に向けて頑張っている彼を見て、私も余分な時間を費やしてでも喜んで彼をサポートしてきました。これまで本当によくやっているし、彼の変わりようは素晴らしいものです。一度も私を失望させたことはありません。結局のところ、私たちは同じ“人間”なのです。」

サムさんは、デイヴィッドさんをGP(一般クリニック)や歯科医院に通わせ、精神科医を紹介してもらうようにも手続した。半年間、薬物を断ちクリーンな状態を保ち続けているデイヴィッドさんは現在、サムさんと一緒に薬物依存患者をサポートし、ドラッグを断つ手助けをするプログラムの手伝いをしているという。更生に意欲的なデイビッドさんはこう述べている。

「自分がしてきたことを恥じているから家族にだけは迷惑をかけたくないという気持ちもあり、苗字は公表しません。しかし自分の経験を伝えることで励みになる人がいればと思い、今回メディアで話しました。私は、サムさんや一緒に暮らす施設の元軍人たちに大きく救われました。ドラッグから抜け出すのは容易ではありません。でも乗り越えることができたら、否応なしにこれまでの人生をどれだけ無駄にしてきたのかということに気付かされます。前科が多い私には、もうきちんとした職場を見つけることはできないでしょう。ですが、私の経験が誰かを救えるのなら喜んでその役を引き受けます。今後の活動に全力を尽くしたいと思っています。」

画像は『Manchester Evening News 2018年5月19日付「Heroin cost me my partner, my home and my teeth - it left me in chaos and sleeping under a railway arch」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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