【海外発!Breaking News】出産前に妊婦が飲酒 生まれた男児に法的制限値10倍のアルコール濃度が確認(ポーランド)
TechinsightJapan / 2018年6月29日 16時30分
妊娠中の喫煙や過度の飲酒は言うまでもなく胎児にとって悪影響だ。このほどポーランドで、出産した母親がアルコールを摂取していたために、生まれた赤ちゃんからは母親の倍もの血中アルコール濃度が確認された。英メディア『Metro』が伝えている。
ポーランド南西部にあるクラプコヴィツェの町で、ある母親が4人目の子を出産した。母親は午前2時20分頃、地元の病院に連れて来られたが、対応した産婦人科の医療チームは母親が飲酒をしていることに気付いた。
「テレビでワールドカップを見ながら、ワインを1杯飲んだ。」
そのように明かした母親だが、病院に来てわずか7分後に生まれた男児からは、母親の倍にあたる血中アルコール濃度が確認され、妊娠31週の早産で誕生した新生児はすぐにオポーレにある大学病院へと搬送された。英メディア『Metro』によると、イングランドやウェールズ、北アイルランドでの飲酒運転の血中アルコール濃度の制限値は「血液100ミリリットル中80ミリグラム」と定められており、通常50ミリグラムで“ほろ酔い”とされるが、この母親からは飲酒運転時の制限値の5倍以上、新生児からは10倍もの数値が確認されたという。現時点では男児の健康状態に生涯におけるダメージがあるか否かは明らかになっておらず引き続き観察が行われているが、容態は安定しているそうだ。
また母親と新生児がともに高い血中アルコール濃度が確認されたため、警察は母親が赤ちゃんに不必要なリスクを負わせた可能性について捜査を開始している。母親は出産の翌日に退院しており、今は自宅にいる。なお母親の名前は法律上公表されていない。
妊娠中の過度の飲酒により、出生時に赤ちゃんが肉体的および精神的に問題を抱えてしまう「胎児性アルコール症候群」は深刻な問題である。母親が摂取したアルコールは血液に混じって胎盤を通って胎児へと渡る。胎児は母親のようにアルコールをうまくプロセスできないために脳の細胞や脊髄、その他にダメージを与え、子宮内での発達に悪影響を及ぼすとされている。
画像は『Metro 2018年6月26日付「Mum was so drunk her baby was 10 times over the drink drive limit at birth」(Picture: CEN)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
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