【海外発!Breaking News】新型ウイルスの発生源と疑われる中国・海鮮市場、野生の狼やコアラまで販売
TechinsightJapan / 2020年1月23日 17時2分
![【海外発!Breaking News】新型ウイルスの発生源と疑われる中国・海鮮市場、野生の狼やコアラまで販売](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/japantechinsight/japantechinsight_661834_0-small.jpg)
猛威を振るっている新型コロナウイルスだが、中国で初の感染者となった男性が湖北省武漢市にある海鮮市場の常連客だったこともあり、市場は閉鎖された。この市場では家畜や家禽肉のほか、生きた野生動物も食用として売られていたようだ。北京の専門家はこの野生動物から人へ感染したと見ている。『South China Morning Post』『CNET』『Business Insider』などが伝えた。
中国保健当局は1月23日15時時点で新型コロナウイルスによる死者は17人、感染者は582人と報告した。ほとんどの感染者が湖北省武漢市内から発生したという。また『CNET』によると、今月9日に死亡した初の感染者である61歳の男性は、市内の海鮮市場の常連だったことが分かっている。
そして今月12日には、世界保健機関(WHO)が「新型コロナウイルスは武漢市内の海鮮市場と紐づいている可能性が非常に高い」と発表した。名前があがった華南海鮮市場はすでに今月1日に閉鎖されているが、『South China Morning Post』によると閉鎖される前のこの市場で、一部の露天商が食肉用として野生動物を生きたまま売っていたそうだ。
その種類は数えきれないほど多く、犬や野生の狼、ジャコウネコ、ニホンジカ、キツネ、さらにコアラまで売られていた。SNSでは華南海鮮市場の東地区で販売していた野生動物の価格表の写真が投稿され、その価格表にはダチョウやラクダまで載っており人々を驚かせている。
中国では商業目的で野生動物を飼育し繁殖することが許可されているが、省政府からの許可証を取得する必要がある。しかし今回の騒ぎで、武漢市の保健当局は今月19日に全ての生きた家禽や野生動物の販売を禁止した。
中国国家衛生健康委員会の専門家チームのトップでSARSの専門家でもある鍾南山氏は、このたびの新型コロナウイルスの発生源は市場で売られていた野生のタケネズミやアナグマなどにあると推測し「野生動物を通じて人に感染する可能性が高い」と話している。
また北京大医学部の王月丹教授(免疫学)も「中国では新鮮で風変わりな肉が好まれるため、野生動物の接触によって新型ウイルスが発生する危険をともないやすいのです。同じことはエボラウイルスにも言えます。それはアフリカの自然にいる野生動物を食べた結果、起こったことなのです」と述べている。
中国では昨年のアフリカ豚コレラの問題が解決しないうちに新型コロナウイルスの感染が拡大しつつあるが、今月25日の春節(旧正月)の連休には何億人もの中国人が海外、または故郷へと足を運ぶことが予想されている。そのため国際連合のホームページでは今月22日、「春節によって新型コロナウイルスの拡大を防ぐことが難しくなる可能性もある」と発表した。
画像は『South China Morning Post 2020年1月22日付「Why wild animals are a key ingredient in China’s coronavirus outbreak」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
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