【海外発!Breaking News】鉄道会社の電気代不払いで全電車の運行停止 帰宅時ラッシュに大混乱(南ア)
TechinsightJapan / 2020年3月1日 12時50分
![【海外発!Breaking News】鉄道会社の電気代不払いで全電車の運行停止 帰宅時ラッシュに大混乱(南ア)](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/japantechinsight/japantechinsight_669358_0-small.jpg)
南アフリカ・ケープタウンの電車「Metrorail」のツイッターに2月27日、驚くべきメッセージが投稿された。「電力経費の損失により、全電車が停止しています」とのこと。会社が電気代を支払っていなかったため、およそ59万人の通勤者に影響を与えるという前代未聞の珍事が起こった。『News24』など複数の南アフリカメディアが伝えている。
電車が全線不通となったのは午後12時15分ごろ。電力会社「エスコム(ESKOM)」が、支払いの滞っていた南アフリカ旅客鉄道公社「プラサ(PRASA)」の電力供給をストップしたのだった。帰宅時間になり駅へ行くと、シャッターが下りていて駅の中にすら入れない。また切符も電気が使えないので発行できず、運行中にストップした電車は電気なしでも動く装置で撤収された。自社のせいで電車がすべて運行できないとなれば、日本なら代替の交通手段が提案される場合もあるが、南アフリカでは利用者たちが自身で代わりの交通手段を見つけなければならない。そのためバスやミニバスタクシー乗り場には長蛇の列ができ、ただですら交通渋滞のひどい時間帯の混乱に拍車をかけた。電車利用は一番安価な通勤手段であるため低所得者層への打撃は大きく、「俺たちはチケット代を支払っているんだ。電気代を払え」などのコメントが「Metrorail」のツイッターに書き込まれた。
プラサのマコシニ・ムジティワ氏は、支払い滞納が34日続いたため電力供給がストップしたと事実関係を認めた。エスコムから請求書を受け取って14日以内に支払いをするのが望ましいが、プラサはそれが実質不可能であると言い、ムジティワ氏は「プラサは資金繰りに苦労しているが、決して破産しているのではない」とコメントを残している。一方、エスコムのシコナティ・マンツァンツァ氏は『TimesLIVE』紙の取材に対して、プラサが650万ランド(約4500万円)の電気代を支払ったことを認め、未払い金がなくなったことから電力の供給を再開したと述べている。同日中には回復しないと思われた電車は、夜6時過ぎから少しずつ復旧していった。
その日の夜、ケープタウン駅で会見を行ったフィキレ・ンバルラ(Fikile Mbalula)運輸大臣は「この件は、エスコムとプラサの問題である」としたうえで「電車利用者にご迷惑をおかけしました」と謝罪した。
画像は『TimesLIVE 2020年2月27日「Power restored to Western Cape trains as Prasa pays R6.5m Eskom bill」(Image: Dave Chambers)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)
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