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【海外発!Breaking News】「助かる確率は0.1%」敗血症で両脚を切断した2歳男児が三輪車に乗れるように(ポーランド)

TechinsightJapan / 2020年9月4日 6時45分

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生後2か月の時に髄膜炎菌敗血症に罹り、両脚の一部を切断せざるをえなかった男児が先月末、初めて三輪車に乗った。男児の母親が『Metro』『LADbible』のインタビューに応じ、逞しく成長した息子について語っている。

ポーランド西部ヴロツワフに住むパトリシア・シマンスキさん(Patrycja Szymańska、28)の息子オリヴィエ君(Oliwier、2)が先月23日、初めて三輪車に乗った。オリヴィエ君は生後2か月の時に髄膜炎菌敗血症を患い、2018年2月に両脚の一部を切断しており、義足を付けての挑戦だった。

髄膜炎菌は咳やくしゃみでうつり深刻な感染症を引きおこすが、初期症状が風邪に似ているため診断が難しく病状が急激に進行する。オリヴィエ君のケースはかなり深刻で多臓器不全を起こし、両脚が黒黄色に変色して異臭を放ち始めた。そして2018年2月、医師は壊疽を起こした両脚の一部を切断した。

パトリシアさんは当時のことをこう振り返る。

「ある晩、オリヴィエが微熱を出して泣き止まなかったので、病院へ連れて行きました。医師には『しばらく様子をみましょう』と言われましたが、ほどなくして『髄膜炎菌敗血症に罹っているので、設備が整った病院に転院させます』と告げられました。」

「その2日後のことでした。担当医に『オリヴィエ君が生存できる可能性は0.1%です』と告げられました。あの時の医師の無感情な言い回し、表情は今でも鮮明に覚えています。医師は私たちに“死”がすぐそこに迫っていると明かし『この病気が今後、オリヴィエ君にどんな影響を及ぼすのか全くわかりません。彼は我々とここにいるべき患者ではないのです。ただ今はどうにもならない状態です』と非情な言葉を放ったのです。」

「オリヴィエは敗血症性ショックで多臓器不全を起こし、腎臓は1か月ほどほとんど機能していませんでした。また壊死の範囲は身体の50%にも及びました。」

それでもオリヴィエ君は奇跡的に持ち直し、薬による昏睡状態から目覚めた。しかしその後は両脚ふくらはぎ、お尻、手から肘にかけて広範囲に及んだ壊死組織を取り除くつらい手術が待っていた。特に脚の壊疽は深刻で、医師はオリヴィエ君の命を救うために左脚の膝下と右足首下を切断した。右脚は何とか維持できたものの、膝から下は皮膚移植が必要で、その手術は複数回に及んだ。

こうして入退院を繰り返しながらも、オリヴィエ君は時間をかけて義足で歩くことを学んできた。成長が著しいオリヴィエ君の義足は4~6か月毎に新しいものと取り替えなくてはならず、まだ走ることはできない。しかしその足取りはしっかりとしており、パトリシアさんは「オリヴィエはかなりのいたずらっ子。他の2歳児がすることを何でもやりたがり、できないことでも決して諦めたりしないのです。きっとそのうち『僕、走りたい』と言い出すと思いますよ」と笑う。

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