1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

【海外発!Breaking News】6歳で蚊が媒介する感染症に 27歳男性「脚が肥大化し学校もやめた」(カンボジア)

TechinsightJapan / 2020年10月11日 5時45分

写真

カンボジアに住むボン・テットさん(Bong Thet、27)は、6歳の時に蚊を媒介して感染する「リンパ系フィラリア症」を患った。しかし生活が苦しかったことから病名さえわからず、治療しないまま脚が肥大化して学校に行くのもやめてしまったそうだ。『LADbible』『New York Post』などが伝えている。

カンボジアのコンポンチュナン州在住のボン・テットさんは今から21年前、蚊に刺された左足に小さな傷ができた。ボンさんは当時、サッカー選手を夢見るほどの活発な少年で、両親は「きっと外で遊んで引っ掻いたのだろう」と気にも留めなかった。しかしボンさんの足は少しずつ腫れ上がり、12歳になると左足がむくんで大きな塊のようになってしまった。

両親は自宅近くの工場で働いていたが、息子を病院に連れて行くお金を捻出できず、ボンさんの腫れは次第に左脚全体に広がった。そのうち左脚を引きずるようになったボンさんは、家から遠い学校に通うことが困難になり、たまに学校に行くといじめを受けるようになった。こうして学校をやめたボンさんは現在、歩くこともままならず左脚はまるで大きな枕でもくっついているかのように肥大化している。



そんなボンさんに救いの手が差し伸べられたのは、今月初めのことだった。噂を聞きつけたビジネスマンのダナ・トライさん(Dana Try)が1000万カンボジア・リエル(約26万円)を寄付し、ボンさんは27歳にして初めて医師の診察を受けることができたのだ。

医師によると、ボンさんが感染したのはリンパ系フィラリア症で、蚊に刺された時に線虫(フィラリア)の幼虫が体内に侵入した可能性が高いという。幼虫はその後リンパ系に移動し、成虫となって寄生。成虫は何千匹もの小幼虫を産み、これが血液中を循環して免疫機能を悪化させる。そしてこの状態が長く続くと、ボンさんのように皮膚が象の皮のように厚く硬くなる象皮病やリンパ浮腫を起こすそうだ。

ボンさんは医師に処方してもらった薬を飲んでいるが、「肥大した脚の治療法は今のところない」と言われている。それでも「脚を治すことはできなくても、寄付してもらったお金で薬が買えるし、生活の足しにもなる。私のことを助けてくれた人には本当に感謝しているよ」と語っている。

なおWHOは2000年に「世界ではリンパ系フィラリア症に1億2000万人以上が感染し、そのうちの4000万人の外観に何らかの変形が見られた」と発表し、「2020年までに世界からリンパ系フィラリア症をなくすこと」を目標に制圧プログラムをスタートした。現在の感染者数は明らかになっていないものの、世界53か国で集団予防投薬や大規模な蚊の駆除が進行中だ。このプログラムが成功し、ボンさんのように重症化するケースがなくなることを祈るばかりだ。

画像は『The Sun 2020年10月8日付「LIFE OF AGONY Mosquito bites leaves man, 27, with leg ‘looking like a pig’ after he left it untreated for 21 years」(Credit: ViralPress)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください