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【海外発!Breaking News】タツノオトシゴが高圧酸素療法で回復 「気泡病」治療の貴重な成功例に(米)<動画あり>

TechinsightJapan / 2020年12月5日 19時57分

【海外発!Breaking News】タツノオトシゴが高圧酸素療法で回復 「気泡病」治療の貴重な成功例に(米)<動画あり>

ペットとして飼われていたタツノオトシゴが気泡病を患い、大学の獣医学部に運ばれ高圧酸素療法を受けることとなった。同大学で初めての試みだったため治るかどうかは賭けだったというが、無事に回復し飼い主の元に返された。今回のケースは貴重な成功例として、気泡病治療の進歩に貢献したという。『KABB』などが伝えている。

米フロリダ州チーフランド在住のキャロル・ベンジさん(Carol Benge)は今年2月、1匹の小さなタツノオトシゴを購入した。黒ベースにグレーのラインが入ったこのタツノオトシゴを“ルーイ(Louie)”と名付けたキャロルさんは学校の先生として働いているが、コロナ禍で大変な時もルーイを眺めていればいつでもリラックスして落ち着くことができたという。

しかし9月に入ると、水面の方にある浄水器につかまって浮くのが好きだったルーイが平行にしか移動せず、時には逆さまになっていた。ルーイの不調に気付いたキャロルさんは「よく見ると尻尾のあたりに小さなパール状の粒がたくさん付いていることに気付きました」と当時の様子を説明する。

この状態をネットで調べてみると、気泡病という病名を見つけた。これは水生動物によく見られる病気で、水中の酸素や窒素が過剰になる事で皮膚の下や目に気泡ができてしまう。放置すれば血行阻害などにより死に至ることもあるという。

「すぐに対処しなければいけないと思いましたね。ルーイは既に家族の一員なので、絶対にルーイを助けようと動きました」と話すキャロルさんは、ルーイを小さな水槽に移し替えフロリダ大学獣医学部に助けを求めた。

フロリダ大学はキャロルさんに快く手を差し伸べた。大学内にある動物病院の獣医たちが検査を行った結果、気泡病で間違いないことが判明し、かなり弱っていたルーイを高圧酸素療法で治療することをキャロルさんに勧めた。

同病院では高圧酸素療法は犬などの哺乳類に用いたことがあったが、水生動物は初めての試みで上手くいくかどうかは分からなかった。それでもルーイを何とかして助けたいと願ったキャロルさんは、この治療を受けることを決断した。コロナ禍でルーイと一緒に治療室に入ることはできなかったため、獣医たちに望みを託したという。

水生動物医学の研修医1年目のタチアナ・ワイスブロットさん(Tatiana Weisbrod)は、慎重にルーイを専用の容器に移し替えて高圧酸素装置に入れて治療を始めた。タチアナさんは治療開始の様子を「ルーイの状態をよく観察し、細心の注意を払って治療を進めました。ルーイは元気がなく、ゆっくりと水平方向に泳いでいるだけでした」と語っている。

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