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【海外発!Breaking News】森林火災で火傷を負ったカンガルー、ゴーグルを付けレーザー治療を受ける(豪)

TechinsightJapan / 2020年12月15日 5時45分

【海外発!Breaking News】森林火災で火傷を負ったカンガルー、ゴーグルを付けレーザー治療を受ける(豪)

「世界自然保護基金(WWF)」によると、昨年末から今年の初めに起きたオーストラリアでの森林火災では1900万ヘクタールが焼失した。これは過去最悪の野生動物災害の1つとされており、哺乳類や鳥類、爬虫類など30億匹もの動物が被害を受けたという。火傷を負った動物たちは今も後遺症に苦しんでおり、そんな動物たちを救うために獣医らが立ち上がった。『news.com.au』などが伝えている。

リース・ドノヴァンさん(Rhys Donovan)とマット・ブリーズさん(Matt Breeds)はカイロプラクティックやオステオパシー医学を学び、それぞれ病院で20年ほど医師として活躍していた。その後、これまでの知識や経験を生かして動物を相手に働くために通った大学院で2人は出会い、2018年に豪ニューサウスウェールズ州シドニーにて動物病院「Animal Rehab Klinik」を開業した。この動物病院ではペットを中心に治療を行ってきたが、2人は昨年末の森林火災で傷ついた野生のカンガルーに目を向けた。

リースさんによると、きっかけは同僚2人から「森林火災でケガをした動物たちに手を差し伸べよう」と誘われたことだったそうだ。実際にリースさんは、森林火災の惨状を見て衝撃を受けたと言い「生き残った野生動物たちを治療し始めて、とてもやりがいを感じています」と語っている。

リースさんは、手足に火傷を負い回復の途中にあるカンガルーにレーザー治療を行うことにした。痛みはほとんど無いというレーザー治療は特定の光の波長を用いており、治癒を促進させ、痛みや腫れを抑えて血行を良くし、炎症の抑制などが見込めるという。



しかしレーザーが直接目に当たってしまうと失明の恐れがあるため、治療の際には必ずゴーグルを装着しなければならない。リースさんは「私たちはこのゴーグルを“ドーグル(doggles)”と呼んでいます」と明かしており、普段は犬にレーザー治療を行う時に用いるためゴーグルにこのような名前を付けたようだ。

「動物にドーグルをつける時は、いつも笑ってしまいます。今にも空に飛び立ちそうな、昔のパイロットみたいでカッコいいんですよね」と話すリースさんは、レーザー治療の際に撮った写真にゴーグルをつけた赤ちゃんカンガルーと笑顔で写っている。



なお同動物病院では、レーザー治療の他にも火傷を負った手足やしっぽに特別なギプスを装着した治療も行っている。主にカンガルーを診てきたがウォンバットやポッサムの治療にもあたったそうで、リースさんは「緊急時に治療にあたる獣医はたくさんいますが、治療後にリハビリを行える環境は限られています」と動物医療の現状を明かした。



またカンガルーの母親たちについて「子供たちよりも重度のケガをしています。子をお腹の袋に入れ、炎から逃れようと跳ね回ったために足先が全て火傷しているのです。動物たちを野生に戻すことができるといいのですが、ケガが酷いようであれば保護区へ放つかもしれません」とリースさんは話しており、最後にこのように述べた。

「彼らの命をより良い状態にできると分かるのは素敵なことです。彼らは素晴らしい生き物ですから。」

画像は『WhatsNew2Day 2020年12月10日付「Doctors give laser treatment to kangaroos badly burned by Australian bushfires」((C)Animal Rehab Klinik / Caters New)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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