【海外発!Breaking News】保護されて5年“魔女狩り”で両親に捨てられた男児が7歳に 施設運営者「親を憎まずに教育の機会を」(ナイジェリア)
TechinsightJapan / 2020年12月19日 21時58分
ナイジェリアで「黒魔術師」と呼ばれて両親から捨てられた2歳男児が、ペットボトルから水を飲ませてもらう様子を捉えた1枚の写真を覚えているだろうか。あれからもうすぐ5年。“ホープ(HOPE)”と名付けられたその男児が『LADbible』『The Sun』で取り上げられ、元気な姿をみせている。
NGO団体「African Children’s Aid Education and Development Foundation(アフリカ児童への教育と開発援助基金)」の創設者アンジャ・リングレン・ローベンさんは2016年1月、路上で残飯をあさっていた2歳男児ホープ君を保護した。
ホープ君はアフリカ諸国に根深く残る「魔女狩り」の犠牲となって両親に捨てられ、約8か月間を路上で過ごし餓死寸前だった。保護された直後はNGO団体のスタッフのケアのもとで駆虫治療や輸血が行われ、翌年にはずいぶんと成長した姿を見せていた。
ホープ君がアンジャさんにペットボトルから水を飲ませてもらう様子を捉えた写真は当時、世界中のメディアに衝撃をもって伝えられ、NGO団体には2日間で100万ドル(当時のレートで約1億1000万円)もの寄付が集まった。
ホープ君が保護されてから来月で5年になるが、アンジャさんは病院に連れて行った時「正直のところ、あの子が生き抜くとは思っていませんでした」と明かし、当時のことをこう振り返った。
「男児を車に乗せ、私は夫にこう言ったのです。『彼にホープという名前を付けましょう。この子が名前もなしに亡くなっていくのを見たくはないから。せめて名前を付けて威厳をもって死なせてあげたいの』とね。」
しかしホープ君は奇跡的な回復を見せ、現在は2015年にナイジェリア南東部エケトに設立された児童施設「Land of Hope(希望の土地)」の約3エーカー(約3600坪)の敷地内に、親に捨てられた70人超の子供たちと一緒に暮らしている。「Land of Hope」は子供たちを保護する個人の施設としては西アフリカで最大規模になり、子供の家、ヘルスケアセンター、専門学校なども併設している。
アンジャさんによると、ホープ君は聴覚障がいがあり、補聴器をつけないと聞き取れないそうだが、非常にクリエイティブで絵を描くことが大好きなため「小さなピカソ」と呼ばれているとのこと。またユニバーサル平和連合・インターナショナル(Universal Peace Federation International)のアンバサダーも務めており、笑顔が素敵な7歳児へと成長している。
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