【海外発!Breaking News】首輪が食い込み頭部が倍以上になるも奇跡的に回復した野良犬(中国)
TechinsightJapan / 2020年12月31日 10時55分
中国で首から上が大きく腫れ上がった野良犬が、ボランティアによって保護された。獣医は重篤な症状とみるも、のちに奇跡的な回復を遂げたこの犬は“ダトウ(Datou)”と名付けられた。動物愛護協会がダトウの治療の経過をSNSに投稿したところ、中国全土から「この犬を引き取りたい」との申し出が次々に届いたという。『Daily Star』『Opera News』などが伝えた。
中国の福建省で12月5日、驚くべき姿の野良犬が発見された。首から上が倍以上に腫れ上がっており、ほっそりした身体と相まってアンバランスな状態で道をさまよっていたという。
腫れた目でろくに前も見えていない様子の野良犬に「どこか怪我をしているのでは」と心配した地元住民は、ホ田市の動物愛護協会に連絡した。
動物愛護協会が中国版TikTok「抖音」で公開した保護時の動画では、野良犬が木製の橋にもたれかかり身体を休めている様子がうかがえる。腫れ上がった頭部は、顔の肉全体が埋もれているようだ。目もろくに開けられないような状態だが、ボランティアが網を使って保護しようとすると犬は器用にかいくぐって逃げ回っていた。
しばしの攻防の末に捕獲されたが、その首元には赤い首輪が深く食い込んでおり、この首輪が頭部分の異常な腫れを引き起こしていたようだ。この野良犬は中国語で「大きな頭」を意味する“ダトウ(Datou)”と名付けられた。
ホ田市動物愛護協会の理事であるコウ・ケンさん(Huang Qian)は、保護された時のダトウの様子をこのように振り返っている。
「ダトウは幼い頃から野良犬だったのでしょう。飼い主に捨てられたのか、ダトウ自らが逃げ出したのかは分かりませんが。」
「首輪は一番きつい位置で締められていました。そのためダトウの成長に伴って首輪はゆっくりと首に食い込んでいったようです。」
保護されてすぐに首輪が取り除かれたダトウは、そのまま近くのアイバオ動物病院に搬送された。しかし長年首輪が食い込んでいた首回りは、傷を保護する包帯や傷を舐めないように防ぐエリザベスカラーが装着できないほど重篤な症状だった。
またダトウの脳内に血栓も発見されており、獣医からは回復を心配する声もあがっていたという。
傷の状態から治療法が限られるダトウには抗炎症剤が投与され、首元の痛みと腫れを和らげながら自己治癒を促していくこととなった。獣医はケンさんに「首の傷に保護剤を貼ることができず、ダトウも傷を舐めてしまうので治癒には時間がかかる」と告げていた。
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