【海外発！Breaking News】診察が嫌？ 逃げ出したペットのヤギ、海に飛び込むも救出され動物病院へ（米）

診察のため動物病院に連れてこられたペットのヤギが、病院を目前にして駐車場から逃げ出してしまった。よほど診察が嫌だったのかヤギは海の方に向かい、そのまま泳ぎ始めたという。警察官や地元住民が協力してヤギを岸へと救出し、動物病院に送られた。海水温4度という真冬の海を30分も泳いでいたため体調が心配されたが、特に問題はなかったそうだ。『Bangor Daily News』などが伝えている。

米メイン州ベルファストにあるベルファスト動物病院で12月29日、診察のために訪れていたペットの白ヤギ（4歳）が駐車場から逃げ出してしまった。

緑色の首輪をつけたヤギは、近くにあったリタイアメント・コミュニティ「ペノブスコット・ショアーズ（Penobscot Shores）」（高齢者のための複合施設）へ向かって駆けていった。

このヤギを見かけたというペノブスコット・ショアーズのマーケティング責任者スティーブ・ボーラーさん（Steve Bowler）は、当時のことを「あのヤギは自由になれて嬉しかったみたいだね。ヤギはコミュニティの中を駆け回っていたので、周囲にいた人はみんなヤギを見て楽しんでいたよ」と明かしている。

ヤギがペノブスコット・ショアーズを駆け抜け沿岸に出たところを、通報を受けたベルファスト警察が発見し捕獲しようとした。沿岸を歩くヤギを追いかけていくと、ヤギは冬の冷たい海に入り泳ぎ始めてしまったのだ。

同地域沿岸のバッテリーロードに住むジェリー・ホームズさん（Jerri Holmes）は、自宅の庭で3人の警察官がヤギを探しているのを見かけたという。ヤギが離島のアイルズボロに向かって泳いでいるのを目にすると、一年を通してカヤックを楽しんでいるジェリーさんは「海の冷たさでヤギが死んでしまうかもしれない」と思い、ライフジャケットとネオプレン（合成ゴムの一種）のグローブ、そしてロープを持って外に出たそうだ。

「私が反対側からヤギを追い立てて、沿岸まで導くことができるんじゃないか」―そう考えたジェリーさんだったが、実際には難航したようだ。カヤックで海に出たジェリーさんはヤギに近づくと、持ってきたロープをヤギの角に引っ掛けようとしたが上手くいかなかった。



さらに当時は強い風が吹いており、パドルが飛ばされてしまった。気温はマイナス2度、海水温は4度で最悪のコンディションの中、パドルを取り戻すのに手を使ってカヤックを進める場面もあったという。それでもヤギを岸の方へ泳がせることに成功すると、岸で待っていた人たちがヤギを引き上げて救出した。ヤギは約30分間、海を泳ぎ続けていた。