【海外発!Breaking News】大雨で島に取り残された絶滅危惧種のキリンを救え!(ケニア)<動画あり>
TechinsightJapan / 2021年4月14日 12時20分
ケニア共和国の首都ナイロビから170キロほど北西に位置するバリンゴ湖では、昨年から激しい雨により一日15センチほど水位が上がっていった。湖内にある島に孤立した動物たちを救うためのプロジェクトが発足、15か月かけて多くの動物を本土へと救出した。『People.com』『The Indian Express』などが伝えている。
激しい雨で本土との橋が沈み、島に取り残された動物らにはレンジャーたちが船で食べ物を運んでいたが、複数の動物保護団体や保護区などが協力し合い本土のルコ(Ruko)保護区に移すプロジェクトを立ち上げた。これまでにダチョウやインパラなど多くの野生動物が救出されている。キリンの搬送は昨年12月からスタートした。救出方法は艀に動物が逃げないよう壁を作り、空のドラム缶を6つ付けて浮かべたものに動物を載せ、小型ボートで引っ張るものだ。艀は「GiRaft」と名付けられ、Longicharo島から本土までのおよそ11キロを往復する。最初に搬送されたのは、コンゴ民主共和国などに生息する希少なヌビア(Nubian)キリンの“Asiwa”だった。その後、1頭ずつキリンを慎重に救出し計7頭が島から移動した。キリンを艀に移動させるため、少しずつアカシアの葉などの餌を置いて自発的に艀へと誘導していく。移動中は暴れないように目隠しをし、食べ物を与えた。最後に搬送されたのは島に立ち往生中に出産をしたキリンの親子で、出産直後の親子を運ぶことは危険が伴うことからなかなか搬送できずにいたが、母親の“ンガリコニ(Ngarikoni)”に続き、4月12日に“ノエル(Noelle)”と名付けられた子供のキリンが本土に足を踏み入れ、プロジェクトは成功裏に終わった。
キリンの保護団体「Save Giraffes Now」を立ち上げたスーザン・マイヤーズ会長は、「キリンはそれぞれ個性を持っています。非常に臆病なキリンもいれば、勇敢で自らボートに乗り込むキリンもいました。そこは苦労しましたが、プロジェクトに携わったチームは慎重に対応できました」とプロジェクトの成功について述べた。また今回のプロジェクトでは“ロスチャイルド(Rothschild’s)”と呼ばれる70年前にケニアのEastern Rift Valleyで絶滅したキリンを70年ぶりに戻すことに成功したという。
現在アフリカにいるキリンは3,000頭未満、そのうちケニアには約800頭しか残っていない。ルコ保護区のレンジャーであるマイク・パーネイさんは「キリンはケニアの心です。キリンを救うために一致団結して、でき得るすべてのことを行うのは当然です」と語っている。
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