【海外発!Breaking News】倒れた飼い主のために助けを呼んだピットブル 表彰状とご褒美の犬用ケーキが贈られる(米)
TechinsightJapan / 2021年4月25日 5時0分
闘犬として生み出されたと言われるピットブルは獰猛な性格だと勘違いされやすく、保護施設でも他の犬より飼い主が見つかりにくいという。このほど元野良犬だったピットブルが、家族として迎え入れてもらった飼い主男性の命の危機を救い、そんなイメージを覆した。本来持ち合わせている忠実さや飼い主への服従心を存分に発揮したこのピットブルには、表彰状やメダルが贈られた。『People.com』などが伝えている。
米テキサス州エルパソ市の消防署「El Paso Fire Department(以下、EPFD)」は、アメリカン・ピット・ブル・テリアの“アストロ(Astro)”が飼い主の命を救うために取った行動を表彰し、メダルとご褒美の犬用ケーキを贈った。
今月14日、飼い主の36歳男性がアストロとともに散歩へ出掛けようと家を出た直後、体調を崩してしまった。当時の詳細は明かされていないが、その容体は動けないほどに悪くなってしまい、すぐに救急車を呼ばなければならないほどだったと報道されている。
為す術もないまま男性が苦しむ中、唯一近くにいたのがアストロだった。いつもと様子の違う男性の姿を見てアストロは助けが必要だと直感したようで、すぐに行動に移した。
近くを通りかかった人を見つけたアストロは必死に吠え、周囲を走り回って注意を引いた。その様子を見てただごとではないと思った通行人が案内するように走るアストロについて行くと、倒れている男性を発見してすぐに救急車を要請した。
現場で男性の救護にあたった消防隊員は「アストロは飼い主の男性から離れたくなかったようで、救急車に飛び乗ろうとしていましたよ。救急車とは別に家族用の車を用意していたので、私たちはアストロがそちらに乗るように誘導しなければならないほど必死な様子でしたね」と明かしており、当時のアストロは倒れた男性が心配でたまらなかったようだ。
実はアストロは1年前までは野良犬で、今の飼い主に発見されて保護されたという。しかし飼い主男性の母親であるバーサ・マルティネスさん(Bertha Martinez)は「ピットブルには恐怖心しかなかったので、息子がアストロを家に連れ帰ってきた時は気乗りしなかったですね。そんなに長く飼わないだろうなとも思っていましたよ」とアストロを迎え入れた当時の複雑な心境を明かした。
しかしバーサさんは「アストロが今回のような素晴らしい行動を起こすなんて驚きですよ。大切に接して傷つけるようなことをしなければ、ピットブルは本来の立派な姿でいられるのですね」と話しており、すっかりアストロを見直したようだった。
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