【海外発!Breaking News】少女2人を救い顔の半分を失ったヒーロー犬、事故から10年後に亡くなる(フィリピン)<動画あり>
TechinsightJapan / 2021年5月21日 5時0分
フィリピンで今から10年前、幼い少女2人がバイクにはねられるのを身体を張って阻止し、ヒーロー犬として称えられた“カバン(Kabang)”が今月17日、亡くなっていたことが明らかになった。13歳だった。『The Straits Times』などが報じた。
フィリピン南部ミンダナオ島最西端のサンボアンガに住む獣医アントン・リムさん(Anton Lim)が飼っていたメスのミックス犬“カバン”が、17日に息を引き取った。
アントンさんは『INQUIRER.net』に17日、「悲しいお知らせですが、カバンが何の前兆もなくベッドで亡くなっているのを発見しました」と前置きし、次のように語った。
「亡くなったのは午後4時から7時の間でした。カバンと最後に遊んだのは午後4時頃で、その後夕食を控えていましたが、寝ている間に亡くなったのです。外見上は変わった様子もなく、病気でもありませんでした。」
アントンさんがカバンの飼い主となったのは2015年のことで、それまで世話をしていたルディ・ブンガルさん(Rudy Bunggal)が亡くなったことがきっかけだった。
カバンは今から10年前の2011年12月、交通量の多い道路を横断中だったルディさんの娘と姪っ子を救って一躍有名になった。
幼い2人に向かってスピードを上げて走ってきたバイクを見たカバンは、自らバイクの前に飛び出し、前輪に顔が巻き込まれて重傷を負ったのだった。
鼻の一部や上顎を失ったカバンはその後、“ヒーロー犬”としてメディアに取り上げられ、世界47か国から27000ドル(約290万円)以上の寄付が寄せられた。そうして2012年、カバンは米カリフォルニア大学デイビス校の獣医学教育病院で5時間に及ぶ顔の形成手術を受けた。この時はアントンさんも同行した。
カバンのアメリカ滞在は7か月以上に及び、検査によって見つかったフィラリア症や感染性の腫瘍の治療を受けると、2013年にフィリピンに帰国した。
アントンさんによると、カバンは最期まで食欲が衰えず、17日は昼食もしっかり食べていたという。アントンさんはカバンの彫像制作を依頼しており、カバンは彫像とともに地元に埋葬される予定とのことだ。
画像は『INQUIRER.net 2021年5月17日付「Hero dog Kabang dies in her sleep」(INQUIRER FILE PHOTO)』『Kabang The Hero Dog 2021年5月19日付Facebook「+Kabang now jumping with joy with Mang +Rudy Bunggal in heaven.」』『Anton Mari H. Lim 2012年8月12日付Facebook「You made it all worthwhile KABANG!」』『Kabang The Hero Dog 2021年5月18日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
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