【海外発!Breaking News】靴を寝床に生き延びた子犬 見違えるほど元気になり新しい家族のもとへ(セルビア)
TechinsightJapan / 2021年9月2日 5時0分
道端に散乱したゴミの中に、小さな子犬が2匹倒れていた。1匹は亡くなっていたが、もう1匹は捨てられた靴を寝床にし、寒さを凌ぎながら生き延びていた。子犬を発見した男性は家に連れ帰り、愛情込めてケアすると見違えるほど立派な犬に成長した。子犬の惨状を目にした人たちは「こんな酷いことができる人がいるのか」と驚愕の声を寄せていると『Metro』などが伝えた。
セルビア中部クラリェヴォ出身のゴラン・マリンコヴィッチさん(Goran Marinkovic)は、捨てられたペットや野良犬、野良猫のための保護活動を個人的に行っている。
「私は猫や犬、その他の動物も大好きなので、絶滅の危機に瀕している動物や路上生活をしている動物たちを保護して世話をしています。飼い主がおらず、人間から食べ物を得られない捨てられた動物たちにもエサを与えています。こうした動物の数は絶えず増え続けています。」
そのように話すゴランさんは昨年3月、保護活動の一環としてお腹を空かせた野良犬や猫を探して歩いていた時に道端で小さな子犬に遭遇した。近くに母犬の姿は見えず、数メートル離れた場所できょうだいとみられる子犬が亡くなっていた。
最初に見つけた子犬はかろうじて生きていたがひどく痩せ細り、自力で歩くこともままならないほど弱っていた。子犬の近くには古びた靴が片方だけ落ちており、子犬はこの靴を寝床にして寒さを凌いでいたようだった。
これまでたくさんの動物たちを救ってきたゴランさんだったが、子犬の置かれたあまりの惨状に「靴より小さいサイズの子犬がどれほどお腹を空かせていたのか、とても言葉にはできません。この子犬は酷い人間によって、ゴミ捨て場に文字通り捨てられてしまったのです」とひどく心を痛めたという。
ゴランさんは持ち歩いていたドッグフードを子犬に与えると、よほどお腹を空かせていたようでむさぼるように食べ始めた。そしてゴランさんが子犬を“スメステン(Smesten)”と名付けて動物病院に連れて行くと、幸いにも空腹なだけで健康上に問題はなかった。
自宅に連れて帰ると、スメステンはゴランさんの優しさに触れて安心したのか、お腹を見せて眠りについている。スメステンは他の保護動物たちと一緒によく遊び、よく眠ったことで見違えるほど健康的に育った。
そして発見から約半年が経過した頃、どうしてもスメステンを引き取りたいと1人の女性から申し出があったという。空腹に耐え、靴を寝床にして必死に生にしがみついたスメステンは新しい家族と出会い、幸せな生活を掴み取ることができたのだ。
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