【海外発!Breaking News】結合双生児の姉妹、生後3か月で分離され20歳に「私たちはそれぞれの人生を楽しんでいる」(英)
TechinsightJapan / 2021年9月23日 21時2分
20万件に1組の確率で起こるという結合双生児は、1つの受精卵から成長した一卵性双生児が何らかの原因で結合して生まれ、その70%が女児と言われる。今から20年前、イギリスで誕生した結合双生児の姉妹は生後3か月で分離手術を受け、後遺症に苦しみながらもそれぞれの人生を謳歌しているという。『The Sun』『The Mirror』などが伝えている。
イギリス在住のエマンさん(Eman)とサンチア・モワットさん(Sanchia Mowatt)は今から20年前の2001年9月13日、結合双生児として誕生した。予定日よりも4か月早く、2人合わせた体重は約4535グラム(10ポンド)と小さな赤ちゃんだった。
脊椎が融合した2人が分離されたのは生後3か月の時で、手術はバーミンガム・チルドレンズ病院で神経外科医トニー・ホックリー氏(Tony Hockley)のもと16時間をかけて行われた。同様の手術は当時、世界では2例のみ、イギリスではモワットさん姉妹が初めてのケースだった。
両親は「手術が成功する確率は5~25%にすぎない。また成功したとしても身体が麻痺してしまうリスクがある」と告げられたが、2人は医師でさえ驚くほどの逞しさをみせ、2歳で歩き始めた。そしてそんな2人を人々は奇跡と呼び、家族は2人の成長を祝い喜んだ。
現在20歳の2人は大学2年生になり、エマンさんは政治学と国際関係を、サンチアさんはサイバーセキュリティを学んでいる。年を重ねるごとに少しずつ性格や好みの違いが明確になり、2人は「分離手術を行ったのはそれぞれが独立した人生を歩むためにも正しい決断だった」と口を揃える。
エマンさんは「以前はサンチアのほうが社交的だったけど、最近は私のほうが話好きで活発ね。音楽の趣味は2人とも同じで、大きな違いと言えば私はスリラーやSF映画が好きだけど、サンチアは女性向けの映画を好んで観ていることかしら」と笑う。
両親や19歳の妹と一緒に暮らす2人は一見元気そうだが、病院には定期的に通っている。2人とも脊椎の形成不全である二分脊椎症に苦しみ、特に結合していた側の体が弱く腰痛や歩行障害がある。また片方の脚がもう一方の脚よりも短く、エマンさんは車椅子や松葉杖を、サンチアさんは松葉杖を使うことがある。
「私はよく脚が痙攣するけど、痛みには慣れっこになっているわ」と語るエマンさん。相手に痛みがある時は分かるため、お互いに助け合いながら過ごしているそうで「今でも結合していた時と同じポジションで寝ることがあるの。私たちは寄り添っていることが大好きなのよ」と明かす。
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