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【海外発!Breaking News】「妊婦の指揮者なんて見たくない」逆風を受けながらも産前5日前まで指揮棒を振り、産後3日でステージに立った女性指揮者(米)

TechinsightJapan / 2022年1月10日 18時50分

【海外発!Breaking News】「妊婦の指揮者なんて見たくない」逆風を受けながらも産前5日前まで指揮棒を振り、産後3日でステージに立った女性指揮者(米)

米シカゴで指揮者として活躍する女性が、産後3日でステージに立った。女性は今回が第2子の出産であり、第1子出産の際に悔しい思いをしたことから今回の驚きの行動に出たという。女性の行動には「手本となる人が現れた」と賛同のコメントが届いているようだ。『New York Post』などが伝えた。

米イリノイ州シカゴの「シカゴ・オペラ・シアター(Chicago Opera Theater)」で指揮者として活躍するロシア出身のリディヤ・ヤンコブスカイヤさん(Lidiya Yankovskaya、35)は先月16日、第2子となる男の子を出産した。

同シアターでミュージックディレクターを務めるリディヤさんは先月11日と19日、米作曲家のマーク・アダモ氏(Mark Adamo)による作品『Becoming Santa Claus』の公演に指揮者として登壇した。つまり出産の5日前まで指揮棒を振り続け、出産してからわずか3日後には同じステージに立っていたのだ。

産後の体は酷くダメージを受けて体力も消耗しているはずだが、産後3日で復職するなど通常なら到底考えられないことである。リディヤさんは自身の行動について、TwitterやInstagram、Facebookなどで思いを綴っている。

「私がこの仕事を始めた時、『体力が必要な仕事だから女性はこの仕事をやるべきではない』と言われました。しかしその過酷さが具体的どういったものなのかを説明してくれませんでした。出産と比べたらたいしたことなかったですけどね。」

「最初の子どもが生まれた時、『妊婦の指揮者なんて誰も見たくない』『新生児の世話をしながら指揮なんかできない』『母親と指揮者の両立は不可能だ』と言われました。アメリカでは手本となる人はいませんでしたが、私は努力を続けてきました。」

クラシック音楽の世界では、白人でない指揮者や女性指揮者に対する差別がいまだ存在しているという。主要なオペラシアターでミュージックディレクターというトップの地位に女性がいるのは極めて珍しく、アメリカではリディヤさんと「サンフランシスコ・オペラ(San Francisco Opera)」で同じ肩書を持つキム・ウンサンさん(Eun Sun Kim)だけだ。

こうした現状を受けて、リディヤさんは投稿の中で「馬鹿げた性差別がなくなり始めていると信じたいです。妊娠や出産は個人的な問題であり、女性が自身の役割を果たすことができるのか判断する能力が損なわれることではありません。私たちは母親や全ての親をもっとサポートしていかなければなりません。出産や親になったことによって、子どもを持つ前にしていたことができなくなるというのは決してあってはならないことなのです」と主張した。

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