【海外発!Breaking News】生後6週で両親から虐待、両足を切断した少年 新たな家族の元、困難を乗り越え「プライド・オブ・ブリテン賞」を受賞(英)
TechinsightJapan / 2022年7月20日 21時0分
イギリスで2014年、生後6週の男の赤ちゃんが両親から凄惨な虐待を受け、病院に運び込まれるという許されざる事件が発生した。救命にあたった医師が、助からないだろうと思うほどの瀕死の状態であった。しかし男児は奇跡的に一命を取り留めた。その後、2歳の時には虐待が原因で両足を切断するなど様々な困難に見舞われた男児だったが、新たな家族、特に養母の強い愛情とサポートのもと義足でチャリティーウォークを成し遂げ、自らの命を救ってくれた病院におよそ2億円の義援金を贈った。さらに養母は虐待行為へのより一層厳しい処罰を求めて立ち上がり、ついには新たな法律の制定を実現させた。血の繋がりこそないが、男児と養母の強い絆とその勇気と行動力に多くの人が称賛の声を送っている。
英ケント州ウェスト・マリングに住むトニー君(Tony、7)は、膝から下が切断されている。2014年、生後6週の時に両親のジョディ・シンプソン受刑者(Jody Simpson、29)とトニー・スミス受刑者(Tony Smith、52)から脚の8か所を骨折するほどの凄惨な虐待をうけたことが原因で、両脚切断を余儀なくされたからである。
当時、両親は重傷のトニー君を「配管工が工事に来るのを待っていた」という理由で10日間放置した。彼が救急車で運ばれた時、体は灰色に変色し口からは泡を吹いていた。脚の骨折のほかに脳腫瘤、多臓器不全、敗血症、毒素性ショック症候群を引き起こし、生命維持装置がつけられた。治療にあたった医師は、足をつかんで強く振り回されたことが原因だと診断し、もう助からないだろうと考えていた。
しかし絶望的な状況にもかかわらず、トニー君は一命を取り留めた。回復して生後4か月になった頃には養子縁組が始まった。のちにトニー君の養母となるポーラ・ハッジェルさん(Paula Hudgell、53)は、2015年2月に初めてトニー君と面会した際、折れた脚からくる感染症で腫れあがったトニー君の体を見て泣き崩れたという。
ポーラさんは困難な養育が予想されるトニー君には誰も引き取り手が現れないだろうと思い、会って2時間後には養子にする決意を固めていた。こうしてトニー君はポーラさんと夫のマークさん(Mark、57)の養子となり、新しい7人のきょうだいと共に安心した生活を送れるようになった。しかし残念ながら2016年、家族はトニー君の両脚切断という苦渋の決断をした。
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