【海外発!Breaking News】ロシアのスパイか、亡くなった幼児の名前を使い35年間を過ごした夫婦が逮捕(米)
TechinsightJapan / 2022年8月3日 16時0分
亡くなった幼児の名前を使って35年間を過ごしたアメリカ人夫婦が、なりすましの罪で起訴された。米政府の行き過ぎた捜査を批判している夫婦だが、彼らはロシアのスパイである可能性も指摘されており、捜査関係者によると「KGBの制服らしい姿の夫婦の写真」など多くの証拠が見つかったという。『CBS News』などが伝えた。
米ハワイ州のカポレイにて現地時間7月22日、ウォルター・プリムローズ(Walter Primrose)とその妻グウィン・モリソン(Gwynn Morrison)が自宅で逮捕された。この地域は昨今、開発が進んでおり住宅価格も爆上がりしているエリアだ。オアフ島の西側に位置するカポレイは一見地味な場所だが、海軍の基地や軍の衛星拠点などに近く軍事的には非常に重要なエリアである。
起訴状によると、ともに1955年生まれの夫婦は1970年代にテキサス州で学生生活を共に過ごし、1980年に結婚。そして1987年、夫婦は何らかの理由で名前を変更した。夫のウォルターはテキサス州バーネットで1967年に死亡した幼児ボビー・エドワード・フォートちゃん(Bobby Edward Fort)の身分を、妻グウィンはこの幼児と同じ病院で1968年に死亡したジュリー・リン・モンタギューちゃん(Julie Lynn Montague)の身分を引き受けた。しかし新しい身分証に記載された生年月日は、夫婦の実年齢より10歳以上も年下だった。夫婦は名前の変更について、周囲に「法律的、経済的な理由で名前を変える必要がある」と話していたそうだ。
そして1988年、夫婦はこの偽名で再婚した。ボビーに成りすました夫は1994年に沿岸警備隊員になり22年間勤務した後、国防省の請負業者に就職した。夫婦は2018年に軍と沿岸警備隊の社会保障制度に登録しようとしたところを発見され、逮捕につながった。
連邦検事補佐のウェイン・マイヤーズさんによれば、夫婦は周囲に「自分たちは法的・財政的問題から逃れている」と話していたという。またウォルターは自ら「写真に撮られてはいけない政府の諜報員」と語っていたそうだ。
ウェインさんは「ボビー、ジュリー、ウォルター、グウィン」以外の名前で被告に宛てられた手紙を押収し、複数の偽名を使用していたことを示唆した。またKGBのような制服を着た写真や透明インクのキット、暗号化された言語の文書、軍事基地を示す地図、そして夫婦の家の中からは「ウォルターがCIAに入ったとか、テロリストになった」という仲間からの通信も発見されたという。
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