【エンタがビタミン♪】『もののけ姫』8回目のテレビ放送に反響は。「何回見ても素敵」、「トラウマになった」
TechinsightJapan / 2014年7月5日 19時30分
“『もののけ姫』はこうして生まれた。”を著した浦谷年良氏によると、宮崎監督が伝えたかったのは「子供たちの心の空洞」、「至る所に起こる差別」、「人間と自然との関わり」、「人間の憎悪の増幅作用、殺戮へ突き進む闘争本能」、「神秘主義と合理主義の対立」になるという。
つまり『もののけ姫』は迫力あるアニメ作品としてだけでなく、その奥に示される深いメッセージを読み取る楽しみ方もあるのだ。平田梨奈が「むずかしすぎて意味わかんなかった」と感想を述べたのは、そこに描かれたメッセージを感じたが言葉にするには難しいということなのかもしれない。
一般の視聴者のツイッターでのつぶやきにも、「もののけ姫は小1の時にタタリ神が骨になっていくシーンで、トラウマ植え付けられた作品」、「もののけ姫はトラウマで10年以上見てないんだよなぁ…」という内容が少なくない。子ども時代にその衝撃的な映像にショックを受けたようだ。「本日人生初めてのもののけ姫みました。 衝撃すぎてしばらくフリーズ…」、「もののけ姫から得られる教訓は『触らぬ神に祟りなし』だと思うことにしている」という感想もあった。
一方で、小学校中学年頃に観た時は「内容が全く把握できなくて」という視聴者は、「この歳になってやっと話を理解。台詞の意味もわかるようになり、『奥が深いなぁ』としみじみ感慨にふけった」と証言している。
中には「もののけ姫は人間の文明が発展するとどうなるかを描いたものだけれど、見ていて恐ろしくなる。人間の醜さ、傲慢さ、エゴ、そんなものの皺寄せが全て自然へと向かう様は本当に怖い。それでもこの作品が好きな理由は、最終的に接し方次第で人間も自然と共に生きていけるかも、という希望が見えるから」と作品を分析する視聴者も見受けられた。
映画『もののけ姫』が公開されて約17年の間に、日本では東日本大震災とそれに伴う原発事故に原発問題。直近では集団的自衛権の行使容認など情勢も変化している。今回、8回目のテレビ放送で見た『もののけ姫』からはメッセージを受け取る際にイメージする対象も変化しているように感じられた。これから時代が変化しても愛され続ける作品なのだ。
※画像は『松井玲奈 renamatui27 Instagram』のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)
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