【海外発!Breaking News】飛行中、猛毒のケープコブラが背中に! パニック必至も無事着陸させたパイロット(南ア)
TechinsightJapan / 2023年4月7日 17時24分
様々な状況に応じた訓練を受けているパイロットだが、南アフリカの上空を飛行していたルドルフ・エラスムスさん(Rudolf Erasmus、30)は「間違いなく私のパイロット人生で初めての経験です。これに対処するための訓練など存在しません」と語っている。小さなプロペラ機のコックピットに猛毒のケープコブラが現われたが、エラスムスさんの冷静な判断により安全に緊急着陸し、乗員乗客全員が無事であった。南アフリカのメディア『Cape Town ETC』などが伝えている。
4月3日の朝、ルドルフ・エラスムスさんは4人の乗客とともに、西ケープ州ウースター(Worcester)から約1600キロ離れたムプマランガ州のネルスプロイト(Nelspruit)に向けて飛ぶ予定であった。エラスムスさんによれば、飛行前の確認をしていたところ、飛行場のスタッフから前日の午後にプライベートジェット機の下でケープコブラを発見したことを聞かされた。スタッフらは捕まえようとしたが、コブラはエンジンカバーの中に逃げてしまったという。すぐにエンジンカバーを開けたが、コブラの姿はどこにも見つからなかったそうだ。エラスムスさんも乗客とともに機体の内部を確認したが、コブラを見つけることができず「夜のうちに逃げたのだろう」と判断し、経由地のプレトリアのワンダーブーム(Wonderboom)に向けて飛行を開始した。
上空3352メートル、目的地まで約300キロのところで、エラスムスさんは背中に冷たいものを感じたが、彼は「いつも水筒を持っていて自分の腰あたり、機体の側壁に置いているのですが、蓋をきちんと閉めていなかったためにボトルから水が垂れてシャツにこぼれているのだと思いました」と振り返る。シャツの下、背中から腰にかけて冷たいものが移動しているのを感じて左下のほうを見ると、座席の下に潜り込んでいくケープコブラを目撃したのだ。
ケープコブラは黄色に近い明るい茶色の体で、体長は最長2メートルを超える。動きも速く、噛まれると30分で死に至ることもあるが、西ケープ州では血清が不足している状態だという。小さい機体に猛毒を持つケープコブラが潜んでいる状況でパニックは必至だと思ったエラスムスさんは、乗客に話すべきかどうか迷ったそうだ。「コブラが奥のほうに行ってしまい、大パニックを引き起こすかもしれないと思うと、とても怖かった」というエラスムスさんだったが、慎重に考えた末、機内の4名に冷静にこう伝えた。
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