【海外発!Breaking News】「エイジングケア」のために息子の血液を輸血、大富豪の施術に賛否両論(米)<動画あり>
TechinsightJapan / 2023年6月6日 21時0分
ブライアンさんが受ける検査の中には痛みを伴うものもあるというが、彼は検査結果の大部分を公開しており、他の人々がプロジェクトの意義を評価し、利益を得ることを望んでいるそうだ。
しかし「プロジェクト・ブループリント」は、批判の的にさらされている。長寿を目的とした輸血はほとんどの場合、裕福な人が貧困の若者から血液を受け取ることになる。血液提供者は約5500ドル(約77万円)の処置に対して、約100ドル(約1万4000円)のギフトカードを受け取るという。
リチャードさん自身も血液の交換について不安を感じていたようで、「ユタ州出身の自分はかなり保守的で、友人たちはこんなことに挑戦する自分のことを頭がおかしくなったと思うだろう」と話していた。しかし一方で、ブライアンさんを地球上で最も健康的な成人の一人だと評価するリチャードさんは「私は宝くじに当たったようなもの。息子のこれだけの量の血液を体内に入れたことは、何かメリットを生むはずだ」と述べている。実はかつてのブライアンさんとリチャードさんの関係は良好ではなく、リチャードさんは息子一家と距離を置いていた。リチャードさんにとって今回の血液交換は、ブライアンさんたちとの絆を深める機会になったそうだ。
ブライアンさんによる血液交換の試みは「若者の血液には、年老いた身体を若返らせる効果がある」という説に基づいているが、この説はマウスを使った実験で成果が出たものの、人間で実験した例は少なく結論は出ていない。
ロサンゼルスにある「シティ・オブ・ホープ国立医療センター(City of Hope National Medical Center)」の生化学者チャールズ・ブレナー氏(Charles Brenner)は「気持ちが悪く、証拠に基づいていない比較的危険な施術だ」と考えており、「エイジングケアのためにこの施術を考えている人は、長いハイキングに出かけた方がよっぽど良いのではないでしょうか」と話している。また「エイジングケアのための輸血を希望する人たちは、自分の死に対して不安を抱えているのです」と主張した。
ブライアンさんは血液交換についての動画をYouTubeに公開しているが、視聴者からは「あなたがしていることはとても重要なことです。私は物心ついたときから、最低でも100歳までは生きたいと思っていました。あなたの試みは、これからの発明や研究によって、長生きできるという自信を与えてくれました」といったコメントが多数寄せられた。しかし一方で「まさにみんなが思い描く吸血鬼の暮らしをブライアンさんはしている」といった皮肉を込めた意見も届いている。
画像は『Bryan Johnson 2023年5月23日公開 YouTube「Will My Son’s Blood Make Me Younger?」』のサムネイル、『Bloomberg 2023年5月22日付「The Man Who Spends $2 Million a Year to Look 18 Is Swapping Blood With His Father and Son」(Photographer: Magdalena Wosinska)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)
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