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【エンタがビタミン♪】堺雅人の新CMは映像生成AIへのアンチテーゼか? 「皆で手作業で」制作陣の強いこだわり

TechinsightJapan / 2023年9月20日 10時55分

【エンタがビタミン♪】堺雅人の新CMは映像生成AIへのアンチテーゼか? 「皆で手作業で」制作陣の強いこだわり

日曜劇場『VIVANT』(TBS系)が9月17日の放送で最終回を迎えた。その合間に堺雅人をメインキャラクターに起用した丸紅株式会社の新CMが流れたが、まるでミニドラマのように視聴者を引き込む面白さがあった。『VIVANT』では洋服やモンゴルの伝統的衣装を着て「乃木憂助」を演じた堺雅人が、CMでは鎧をつけたエネルギッシュな武士の役で登場するのだ。戦国時代を思わせる武士たちが争いを始めたかと思いきや、ゾンビの群れが襲ってきて、さらに空から怪獣が現れるという風に予測不可能な展開が続く。メイキング映像を見たところ、制作陣のこだわりが伝わってドラマの影響力をうかがわせた。

堺雅人演じる武士「紅丸(べにまる)」と敵対する勢力の首領「鵺姫(ぬえひめ)」役を務めるのは、『賭ケグルイ』シリーズで五十嵐清華役を演じた中村ゆりかだ。紅丸が敵軍を相手に孤軍奮闘していると、地中からゾンビが次々と出てくるではないか。ゾンビを演じた人々が土をかき分けて現れる演技は、マイケル・ジャクソンの代表曲『スリラー』のミュージックビデオを彷彿とさせるほど迫力があった。そんなゾンビの群れに襲われて、紅丸と鵺姫たちは力を合わせて戦う。ところが、今度は怪獣・キングギドラが空から現れたため、ゾンビたちも紅丸と協力してキングギドラに立ち向かうのだった。息もつかせぬ展開の映像とともに、『ファイナルファンタジーⅤ』のBGMとして知られる「ビッグブリッヂの死闘」(作曲:植松伸夫)が流れ、さらにスタジオジブリの新作映画『君たちはどう生きるか』で主人公・眞人の声を担当した山時聡真がナレーターを務めている。

ちなみに、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーによると『君たちはどう生きるか』はデジタルに頼らず「手描き」にこだわったそうだ。時代はCGや画像生成AIによる作品が次々と誕生するまでになった。しかし、ジブリのように手描きでしか出せない魅力を大切にしようとするクリエイターも少なくない。映画界ではトム・クルーズが主演を務める『ミッション:インポッシブル』シリーズで命がけのアクションシーンを自らスタントを買って出て撮影するというエピソードは有名だ。トムはCG映像を好まず、リアルに撮影することを追究しているという。



『VIVANT』の公式SNSでは、モンゴルロケによる砂漠を彷徨うシーンや、モンゴル軍の戦車シーンで出てくる戦車や軍人達はCGを使わずリアルに撮影したことを明かしている。福澤克雄監督は以前にインタビューを受けて、演出を手がけた日曜劇場『陸王』で国道1号を封鎖したロケを振り返り「CGではなく、リアルなとても良い映像が撮れた」と話していた。リアルへのこだわりは強く『VIVANT』でも極力CGに頼らない手法を貫いている。

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