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【イタすぎるセレブ達】カトリーヌ・ドヌーヴ(79) 「ブルドーザー」に振り回された元仏大統領シラク夫人を演じる

TechinsightJapan / 2023年9月16日 17時10分

カトリーヌは最新作『Bernadette』について、脚本を読むまではこの企画に懐疑的だったと明かした。しかしこの作品は「型にはまったものから抜け出し、時間をかけて強さと自由を獲得していく女性の物語」だという。カトリーヌは昨年、フランス紙『Libération』に「彼女を真似るということではなく、彼女からインスピレーションを得るようにだけしました」と語っている。



日本が好きすぎて自分の犬に「スモウ」という名前をつけ、在日フランス大使館は相撲速報をエリゼ宮(大統領公邸)へ送るのに大忙しだったという、なかなか風変わりな逸話を持つジャック・シラク元大統領。彼の妻ベルナデットもまたその言動がそれまでのファーストレディと異なったことから、多くのフランス人の脳裏に強い印象を残した。そんな彼女の人生が映画化され、カトリーヌ・ドヌーヴが演じることに疑問を感じるフランス人はおそらくいないであろう。



しかしこの作品に関して、当のシラク家は快く思っていないようだ。2022年6月のフランスの写真週刊誌『Paris Match』で、この映画の制作について本人やその家族に対して何の相談もなかったと嘆いている。シラク元大統領とベルナデットの娘でやはり政治家でもあるクロード・シラク(60)は「(彼らは)おそらく、ベルナデット(今年90歳)がまだ生きていることを知らないのだろう」と皮肉交じりにコメントを残した。

前述の通り、親日家であったことに加え、エリートながら飾らない庶民派政治家として国民に愛され、ポンピドゥー元大統領から「ブルドーザー」とあだ名を付けられるほどの行動力があったシラク元大統領。本来であればそのブルドーザーを制御し操作すべく、抜群の社交性と積極性を発揮する立場にもかかわらず、華やかな場が苦手でパーティー会場では誰にも話しかけることができず、人混みに揉まれただオロオロするだけのベルナデット。操作するどころかブルドーザーに振り回され、そこからの脱却を試みるべく奮闘するその姿は、日本人であれば悲哀さえ感じるが、当時を知るフランス人にとっては大爆笑ものだという。これぞフランス流シニカルコメディの真骨頂というわけか。とはいえ、さすがの本家シラク家も一言物申せずにはいられなかった『Bernadette』の中で描かれるベルナデット・シラクを、仏映画界の大御所カトリーヌ・ドヌーヴがどう演じるのか、フランス人ならずとも大いに興味関心が持たれるところである。



画像2、4枚目は『Karé Productions 2023年7月3日付Instagram「BERNADETTE Un film de Léa Domenach」』『Royal Jewels of Norway 2022年9月23日付Instagram「Queen Sonja and the then First Lady of France, Bernadette Chirac. Year 2000.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 リエコ)

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