【海外発!Breaking News】住宅街を流れる“深紅の川” 醸造所のタンクが崩壊、赤ワインの洪水に(ポルトガル)<動画あり>
TechinsightJapan / 2023年9月17日 14時55分
ポルトガルのワイン醸造所で今月10日、貯蔵タンクが崩壊して227万リットルもの赤ワインが住宅街にあふれ出る事態が発生した。当時の様子を捉えた動画には、大量の赤ワインが坂道を勢いよく流れていく光景が捉えられている。幸いにもケガ人は出ていないが、民家の地下室に赤ワインが流れ込むなどの被害が発生したという。米ニュースメディア『USA TODAY』などが伝えた。
話題の動画は今月10日、ポルトガル中部にある人口2000人ほどの小さな村サン・ロウレンソ・ド・バイロで撮影された。動画には、住宅街の坂の上から、深紅の液体が勢いよく流れてくる驚きの光景が映っている。道路には車が停まっており、普段から使われている道だとうかがえる。
道路を埋め尽くして流れていくこの紅い液体の正体は赤ワインで、同エリアにある醸造所「Levira Distillery」で赤ワインを貯蔵していたタンクが2つ壊れてしまい、一気に流れ出してしまったという。
流れ出た赤ワインの量は60万ガロン(227万リットル)と報道されており、一般的な750ミリリットルのワインボトルに換算すると、約300万本に相当する。尋常ではない量の赤ワインが放出されてしまい、近くのセルティマ川(Certima River)の汚染が懸念され、同地域では環境警報が発令された。アナディア消防局が事故発生後に出動し、川に赤ワインが流れ込まないようにせき止めることができ、セルティマ川の汚染は免れた。
幸いにもケガ人は出なかったものの、赤ワインが近くの土地にしみ込んだり、民家の地下室に流れ込んでしまうなど、物理的な被害が報告されている。
同醸造所はその日のうちに、「今朝の事故について、大変遺憾に思います。また、今回の件で発生した被害について、心から懸念しております。清掃や修理の費用につきまして、全責任を負います」と声明を発表し、また「赤ワインがしみ込んでしまった土は、特別な処理工場に運ばれて処理されます」と説明した。
同醸造所の最高経営責任者であるペドロ・カルバリョさん(Pedro Carvalho)は、米ニュースメディア『The New York Times』に「赤ワインを貯蔵していたタンクの1つが、構造的な欠陥のために崩壊し、中のワインが放出された勢いで2つ目のタンクも壊れてしまいました」と事故の原因について話しており、「ワインの流出は約1時間続きましたが、良質なワインだったおかげで強いにおいは残りませんでした」とコメントした。
ワインの洪水を捉えた動画はネット上で拡散されており、「これはすごい光景だ」といった驚きの声や、「今すぐワイングラスを持っていきたい」「先週末に同じくらいワインを飲んだな」「バケツを持って駆けつけたい」「流れるワインを誰もストローで飲んでいないのが不思議だよ」などとジョークを飛ばすコメントが相次いだ。
ちなみに2021年にはイギリスで、約3万リットルの牛乳を積んだトラックが横転し、川が真っ白に染まった光景が捉えられていた。
画像は『New York Post 2023年9月11日付「600,000 gallons of red wine flow through Portuguese town after spill, triggering environmental warning」(CEN)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)
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