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日本発ベンチャー2社が上位10位に、ディープテック分野のピッチコンテスト(シンガポール)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月7日 8時55分

シンガポール企業庁が主催するディープテック分野のピッチコンテスト「スリングショット」の決勝戦が10月30日に開催され、電池の発火を防止する絶縁素材を開発した地場のスタートアップ、マットワークズ・テクノロジーズ(Matwerkz Technologies)が優勝した。8回目となる同ピッチコンテストには、過去最多の150カ国・地域から5,500社が応募し、日本のスタートアップ2社が上位10位入りした。

写真 2024年のスリングショットで優勝したマットワークズ・テクノロジーズを創業したレオン・ユーウェイ最高経営責任者(CEO、写真中央)(ジェトロ撮影)

2024年のスリングショットで優勝したマットワークズ・テクノロジーズを創業したレオン・ユーウェイ最高経営責任者(CEO、写真中央)(ジェトロ撮影)

スリングショットは例年、同庁が毎年開催するスタートアップの大型イベント「シンガポール・ウイーク・オブ・イノベーション・アンド・テクノロジー(SWITCH、10月28~30日)」の開催中に行われている。決勝戦に進出した上位10社にはそれぞれ5万シンガポール・ドル(約575万円、Sドル、1Sドル=約115円)の賞金が授与された。優勝したマットワークズにはさらに20万Sドルの賞金とともに、公営のスタートアップ向けコワーキングスペース「ロンチパッド」のスペースが18カ月間無償で提供される。2位の口内幹細胞を活性化する新たな歯科治療方式を開発中の韓国のステムデン(Stemden)には、賞金15万Sドルと18カ月分のロンチパッドの無償スペースが授与された。

写真 喜びを語る3位のソニア・セラピューティクスの佐藤亨代表取締役社長兼CEO(写真中央)(ジェトロ撮影)

喜びを語る3位のソニア・セラピューティクスの佐藤亨代表取締役社長兼CEO(写真中央)(ジェトロ撮影)

また、3位の膵臓(すいぞう)がん治療機器を開発するソニア・セラピューティクス(本社:東京都中央区)には、賞金10万Sドルと18カ月分のロンチパッド無償スペースが授与された。同社は、体内のがん部位を手術ではなく、体外から超音波を集束させて治療する「集束超音波(HIFU、ハイフ)治療装置」を開発している。同社にはさらに、オリンパス(本社:東京都八王子市)が主催するアクセラレーションプログラム「オリンパス・アジアパシフィック・イノベーション・プログラム」から2万Sドルの賞金も授与された。このほか、人工知能(AI)を活用した外観検査ソリューション会社メノウ(MENOU、本社:東京都中央区)が上位10位に入りした。

前回2023年のスリングショットでは、サーマリティカ(Thermalytica、本社:茨城県つくば市)が日本発のスタートアップとして初めて優勝した(2023年12月1日記事参照)。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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