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トルコの家電大手ベコ、エジプトに生産進出(トルコ、エジプト)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月26日 1時10分

トルコのコチ・ホールディング(コチ財閥)傘下の家電大手ベコ(BEKO)がエジプトに1億1,000万ドル規模を投じ、首都カイロ北東のテンス・オブ・ラマダン市に工業団地を開設した。9月19日に行われたベコ・工業団地の開所式には、エジプトのムスタファ・マドブーリー首相ら要人も出席した。トルコとエジプトの外交関係は2013年以来冷え込んでいたが、2024年2月にトルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領がエジプトを11年ぶりに訪問し(2024年2月28日記事参照)、9月4日にはエジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領がトルコを公式訪問するなど、関係が急速に改善しており、19日には両国間で工業団地の開発に関する覚書やエネルギー、防衛、産業、教育など17の協定への署名も行われた(9月5日付「エコノミム」)。

ベコは、コチ・ホールディング傘下の家電大手アルチェリッキの子会社で、同社の国外ブランドの核として、世界58カ国に子会社、14カ国に生産拠点を持つ。同社の国外生産拠点として46番目となるベコ・エジプトの工業団地は、欧州復興開発銀行(EBRD)の融資(5,000万ドル)を受けた大プロジェクトで、11万4,000平方メートルの広大な敷地を有し、家電の生産施設にとどまらず、R&Dセンターなども含む複合施設だ。工場では約2,000人の雇用が見込まれており、年間生産能力は150万台。Bekoブランドに加え、ワールプール(Whirlpool)、アリストン(Ariston)、インデシット(Indesit)、日立(Hitachi)の関連ブランドの冷蔵庫や調理器、食器洗い機を生産する。また、生産量の60%は中東、アフリカ、欧州に輸出する予定だ。

ベコのハーカン・ブルグル最高経営責任者(CEO)は同生産施設について、LEEDグリーンビルディング証明書のゴールド認証に従って導入し、持続可能性に重点を置いて設計しており、この地域の生産現場の模範となると述べ、2030年までにエジプトを含めた「生産施設がある全ての国でグリーン電力の使用率を100%に高めることを目指す」と強調した(9月20日付「エコノミム」)。なお、ベコは、米「TIME」誌とドイツのスタティスタが選出した「2024年の世界で最も持続可能な企業500社」にランクイン(44位)した唯一のトルコ企業だ。

(中島敏博)

(トルコ、エジプト)

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