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政策金利の引き上げを継続、27.25%に(ナイジェリア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月17日 1時10分

ナイジェリア中央銀行(CBN)は9月23日と24日に、金融政策委員会(MPC)を開催し、政策金利(MPR)を50ベーシスポイント(bp:1%の100分の1)引き上げ、27.25%とした。ナイジェリア統計局(NBS)によると、2024年6月のヘッドラインインフレ率(総合インフレ率)は、7月の33.40%から8月の32.15%へと緩和し、食品のインフレ率も同じく39.53%から37.52%へと低下している。しかし、MPCは、こうしたインフレ率の低下傾向を認識しつつも、ガソリン価格の上昇(注1)によりコアインフレが高止まりしていることや、依然としてインフレ率に対して、MPRが実質マイナス金利になっていると指摘した。

今回のMPCでは、MPRの非対称コリドーを上限500ベーシスポイント、下限マイナス100で維持するとした(注2)。預金銀行の預金準備率(CRR)は500ベーシスポイント引き上げ50.0%に、商業銀行のCRRは200ベーシスポイント引き上げ16%とする一方、流動性比率は30%に据え置いた。

今回の決定で、引き続きMPRが引き上げられたことに対して、ラゴス商工会議所は、金利の引き上げで、ビジネス環境は逼迫していると表明している。現状のインフレ率のわずかな低下は、ある程度の政策効果を反映していると評価するものの、政府に対して、国内生産の促進、エネルギー・輸送コストの安定化、金融・財政政策の調整など、インフレに対処するための総合的なアプローチを採用するよう求めている。

次回のMPCは11月25日と26日に予定されている。

(注1)1リットル当たりのガソリン価格はこれまで600ナイラ程度(約55円、1ナイラ=約.091円)で推移してきたが、8月に入り855ナイラから897ナイラへと値上げが進んできた。

(注2)非対称コリドーの上限金利(貸出金利)は、27.25%のMPRに500ベーシスポイント(5%)を加えた32.25%となり、下限金利(預金金利)は、MPRからマイナス100ベーシスポイント(マイナス1%)を引いた26.25%の金利となる。

(奥貴史)

(ナイジェリア)

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