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インド初のグローバル・ケイパビリティー・センター政策、カルナータカ州が発表(インド)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月28日 0時5分

添付資料PDFファイル(3 MB)

インド南部のカルナータカ州政府は11月19日、「2024~2029年グローバル・ケイパビリティー・センター(GCC)政策」を発表した。GCCは、企業のITサービス、エンジニアリング、研究開発などの機能を担うグローバルな拠点を指し、インド国内でGCCに特化した政策を策定したのは、カルナータカ州が初となる。同州の一大テクノロジーイベントである「ベンガルール・テック・サミット2024」の開会式で、シッダラマイアー州首相が発表した。

同州首相は「インド初となるGCC政策の導入は、最先端技術で10万人の人材育成を目標とし、能力の向上による国際競争力向上を目指す」と述べ、ベンガルールと郊外の2都市(マイスール、ベラガビ)にGCC専用のグローバル・イノベーション施設を開設することも表明した。同政策により、2029年までに新規で500拠点のGCC誘致、35万人の新規雇用の創出、500億ドルの経済効果創出を目指す。具体的に企業が享受できる主なメリット(注)については、次のとおり。

(1)人材

企業が採用した学位取得者に対し、1人当たり3万6,000ルピー(約6万4,800円、1ルピー=約1.8円)、ディプロマ(卒業認定)取得者は同1万8,000ルピーまでの育成費用の20%を還付。
インターンシップにかかる費用のうち半額を還付(最大3カ月間、1人当たり月額5,000ルピーが上限)。

(2)現地エコシステム整備

ベンガルール市内部での設備投資助成(最大2案件、総額の40%、4,000万ルピーが上限)。

(3)ベンガルール以外の地域に対するインフラ整備と投資優遇

新規GCCに対するオフィス賃料を一部還付。

(4)規制緩和

ベンガルール市内部に所在のGCCに対して、品質認証取得手数料の半額を還付(上限60万ルピー)。
ベンガルール市内部に所在のGCCに対して、国内特許出願時の法定手数料の半額を還付(上限20万ルピー)。
戦略コンサルタント、不動産サービス、法務・税務の専門家などのサポートが受けられる、GCC専用の相談窓口を設置。

カルナータカ州はインド最大のGCCエコシステム集積地として発展を続けており、インド全体で1,700を超えるGCCのうち約500拠点が州内に所在し、インド全体で190万人を超えるGCC従事者のうち60万人がカルナータカ州内に居住する。インド国内の各州は新規投資の誘致で競っており、今後、カルナータカ州政府の発表したGCC政策を参考に、他州でも類似の政策が発表されることが見込まれる。

写真 カルナータカ州GCC政策の発表の様子(ジェトロ撮影)

カルナータカ州GCC政策の発表の様子(ジェトロ撮影)

(注)その他、本稿には記載しない制限あり。詳しくは添付資料を参照。

(大野真奈)

(インド)

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