パースにバイオプラスチック・ハブ設置、包装材の廃プラ削減へ(オーストラリア)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月18日 0時20分
オーストラリア産業・科学省は9月2日、「バイオプラスチック・イノベーション・ハブ」を設置すると発表した(同省プレスリリース)。ハブは、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)と西オーストラリア州都パースにあるマードック大学が8億オーストラリアドル(約760億円、豪ドル、1豪ドル=約95円)を投じて、同大学キャンパス内に設置する。CSIROと同大学は業界の企業・団体などをパートナーとして連携し、使用後に堆肥化して土や水中で分解される生物由来のプラスチックの開発と商業生産を目指す。
CSIROとマードック大学の発表によると、プラスチックの中でも、スプレー、フィルム、ボトル、キャップ、ラッピングに使用するバイオプラスチック由来の包装材の開発に注力する。最初の業界パートナーは西オーストラリア州のバイオテクノロジー企業Ecopha Biotechで、食品廃棄物から堆肥化が可能なウオーターボトルを開発する予定だ。また、地場企業(Spiegare Conulting、BioRa Biorenewable Alternatives)の技術も活用することで、プラスチックの成形工程で使用する化学添加物をバイオ添加物に置き換えることができるという。
産業・科学省は、バイオプラスチックの開発・普及はオーストラリア連邦政府の国家廃棄物政策行動計画(2019年策定、2022年改定)にある、2030年までの1人当たりごみ排出量10%削減の目標にも貢献すると期待する。エド・ヒュージック産業・科学相は「何百万トンものマイクロプラスチックを環境から取り除くだけでなく、バイオプラスチック製品を成長する世界市場に展開できる。新たな産業や雇用の創出にもつなげられるだろう」と述べた。CSIROのプラスチック廃棄物削減リーダーのデボラ・ラウ博士も「プラスチックサプライチェーン全体で廃棄物をなくし、プラスチック廃棄物を資源に転換して、オーストラリアの循環型経済を構築したい」と意気込んでいる。
(山口あづ希)
(オーストラリア)
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