アハヌッシュ第2次内閣公表、8閣僚が交代(モロッコ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月1日 1時25分
モロッコのモハメッド6世国王は10月23日夕刻に王宮で、アハヌッシュ第2次内閣を公表した。閣僚8人の交代となった。
モロッコの2024年国民議会は10月11日に始まっている。ある地元メディアは、今回の交代は進捗が滞る課題に実務系の閣僚を投入し、打開を図る狙いがあるとしている。なお、内閣メンバー解任に関しては、国王が行う場合と首相が国王に提案する場合がある。
今回、就任した閣僚8人は次のとおり。
国民教育・就学前教育・スポーツ相:モハメッド・サアド・ベラーダ
保健・社会保護相:タミン・タフラウィ
農業・海洋漁業・地方開発・水資源・森林相:アフメド・ブアリ
高等教育・科学研究・イノベーション相:アゼディーヌ・エル・ミダウィ
運輸・ロジスティック相:アブデッサマド・カイユーフ
連帯・社会包摂・家族相:ナイマ・ベン・ヤヒア
投資・公共政策統合・評価担当特命相:カリム・ジダン
デジタル移行・行政改革担当特命相:アマル・エル・ファラ・セグルチニ
外交・経済関係では、外資誘致の先頭に立ってきたモフシン・ジャズリ投資・公共政策統合・評価担当特命相が交代となった。後任はカリム・ジダン氏でBMWのエンジンエンジニアやモロッコとドイツのビジネス交流組織の運営にかかわってきた経歴を持ち、連立政権与党の自由主義政党「独立国民連合(RNI)」に属する民間人とみられる。電気自動車(EV)の台頭など自動車産業を取り巻く世界環境が大きく変わる中、自動車産業の実務者を閣僚に据えることで、現在アフリカ有数の自動車生産国に成長した同国の、さらなる国際競争力向上を目指す狙いがありそうだ。
なお、ナッセール・ブリタ外務・アフリカ協力・在外モロッコ人相やリヤド・メズール産業・貿易相、レイラ・ベナリエネルギー移行・持続可能な開発相などは留任した。
(本田雅英)
(モロッコ)
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