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米下院中国特別委、半導体製造装置大手に質問状、中国での販売を懸念(米国、中国、日本、オランダ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月13日 13時40分

米国連邦議会下院の超党派議員団は11月8日、米国で事業展開する半導体製造装置(SME)大手5社に対して、中国での販売に関する質問状を送付したと発表した。

質問状は、下院の「米国と中国共産党間の戦略的競争に関する特別委員会(中国特別委)」のジョン・ムーレナー委員長(共和党、ミシガン州)とラジャ・クリシュナムルティ少数党筆頭理事(民主党、イリノイ州)が送付した。送付先は、米国のKLA、アプライドマテリアルズ、ラムリサーチ、日本の東京エレクトロン、オランダのASMLの5社。回答期限は2024年12月1日とされている。

米国政府は2022年10月以降、先端半導体やSMEの輸出管理を強化する規則を発表・改定している(2022年10月11日記事2023年10月18日記事2024年4月8日記事参照)。日本やオランダも、2023年以降にそれぞれSMEの輸出管理を強化していた(2023年9月8日付地域・分析レポート参照)。

中国特別委は質問状で、SMEを巡る輸出管理が強化される中でも、中国が調達するSMEは、米国・韓国・台湾の調達数の合計を上回っており、これが中国のロシアへの半導体の提供、米国の制裁措置の影響力の低下、中国の人工知能(AI)など重要分野での進展を可能にするなどと懸念を示した。質問状を通じて、中国のSME調達の流れと、SME調達が中国の半導体製造産業基盤の急速な構築に果たす役割について、情報収集する狙いがあり、具体的には各社の2022~2024年度の中国での売上高、米国の輸出管理の対象となる取引を通じた中国での売上高、商務省産業安全保障局(BIS)への輸出許可の申請実績、中国での売上高上位の販売先30社・販売代理店5社の情報、2021年1月以降の中国でのモデル別の販売数量・性能情報、輸出管理・貿易コンプライアンスの社内体制、生産拠点の所在地・資本関係・販売先の情報、生産のオフショアリング計画などを尋ねた。

また、「一部のSME企業は、同分野の競争力に与える影響を懸念し、米国の既存の規制や将来の規制の拡大を避けるべき、または緩和すべきだと考えている。しかし、輸出管理強化と、健全で活気あるSME産業は、決して両立しないものではない」と述べ、輸出管理強化の正当性を主張した。

なお、中国特別委の設置期限は2024年末までだが、下院のマイク・ジョンソン議長(共和党、ルイジアナ州)は、2025年1月に始まる次会期においても、中国特別委を設置する考えを明らかにしている(2024年7月10日記事参照)。

(葛西泰介)

(米国、中国、日本、オランダ)

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