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山東省、消費財買い替え推進など消費促進に関する意見発表(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月6日 0時50分

中国山東省政府は5月20日、「消費の持続的な好転の促進に関する意見」(魯政字〔2024〕53号)を発表した。同意見は、消費の潜在力をさらに引き出し、消費需要を伸ばすことを掲げた上で、2025年までに省内の社会消費品小売総額(消費)の安定した成長を維持し、省の経済発展で消費の基本的な役割を強化することを目標として定めた(注1)。

同意見は主に、(1)消費供給の最適化、(2)消費形式のアップグレード、(3)消費ポテンシャルの発揮といった3つの面、20項目の取り組みで構成している。

(1)では、消費材の買い替え推進行動を実施し、自動車、家電、家具・住宅内装材を中心に展開するとした(注2)。また、ライブコマース産業を発展させ、家政サービス業での信用システム構築に注力し、観光サービスの質の向上と利便性の向上を力強く推進し、高齢者用品産業の標準システムを確立するなどの取り組みを通じて、インターネットと科学技術消費、文化観光とウインタースポーツ消費、家事とコミュニティーサービス消費、高齢者と若年層の消費など、さまざまな消費形態を革新的に向上させることを盛り込んだ。

(2)では、文化観光と消費促進ブランドを育成し、同省の中で経済規模が大きい済南市と青島市を中国北部の消費拠点・重要な国際的消費拠点として、2都市以外の省内の他都市を地域の消費センター都市・地方の特色ある消費センターとして育成し、大規模商業施設によるライブコマース、キーオピニオンリーダー(KOL)による人気スポットの紹介、展覧会や展示会の開催、娯楽・飲食など、さまざまな業態への展開を支援するとした。消費シーンをより豊かにするため、企業による消費者体験センターやオンラインデザインセンターなどの設立も奨励する。

(3)では、金融機関や電子商取引プラットフォーム、各種企業と連携して、オンラインとオフラインでの消費シーンを作り、企業誘致と資本導入の取り組みを強化し、多国籍企業との協力を深化させ、消費関連インフラや高水準な市場システムの建設に外資を積極的に導入するとした。

意見では、掲げた取り組みの実施に向けて、消費に関わる奨励金や補助金を増やし、各都市の消費促進活動を支援することも盛り込んだ。また、地方メディアを活用し、政策の宣伝や活動の推進を強化し、市民の認知度と参加率向上にも取り組む。

(注1)山東省の社会消費品小売総額は、2023年が前年比8.7%増の3兆6,141億8,000万元(約75兆8,978億円、1元=約21円、2024年2月5日記事参照)、2024年第1四半期(1~3月)は前年同期比6.7%増の8,838億2,000万元となっている。

(注2)中国国務院が2024年3月に「大規模設備の更新と消費財買い替え推進行動プランに対する通知」(国発[2024]7号、2024年3月22日記事参照)を発表したことを受けて、その後に各地方政府が関連政策を相次いで打ち出している(特集「中国の設備更新と消費財買い替え推進政策の最新動向」参照)。

(張雪雯)

(中国)

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