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共産党書記長らがトランプ氏に祝電、経済への影響は限定的との見方(ベトナム、米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月13日 11時0分

11月5日に行われた米国大統領選挙でドナルド・トランプ氏が勝利したことを受け(2024年11月7日記事参照)、ベトナムのトー・ラム共産党書記長、ルオン・クオン国家主席、ファム・ミン・チン首相は7日、トランプ氏に祝電を送った。ボー・ティ・アイン・スアン国家副主席も、副大統領に就任するJ.D.バンス上院議員(オハイオ州)に祝電を送った。同日、政府公式サイトが伝えた。

ベトナムの指導者たちは、米国を戦略的に重要なパートナーと見なし、両国の指導者が30年近くにわたって築き上げてきた強固な基盤とトランプ氏の支持の下、両国の包括的戦略的パートナーシップは広範かつ効果的に発展を続けると表明した。

トランプ氏は1期目の政権下で、2017年のダナンでのAPEC首脳会議と2019年のハノイでの米朝会談に出席するため、ベトナムを2度訪問している。

関税引き上げ懸念も、経済成長への影響は限定的か

現地メディアは、大統領選の結果を受けたベトナム経済への影響について、関税を巡るリスクはあるが、経済成長が阻害される可能性は低い、とする識者の見解などを次のとおり報じている(ベトナムネット11月8日)。

米国の保護主義的な政策によって中国からベトナムへの生産移管が加速し、ベトナムの工業用不動産市場がそのメリットを最も享受する。
木材製品、水産品、縫製品は、中国製品に高関税が課される見込みだが、米国で製造するにはコストが大きいため、ベトナム製品の米国向け輸出が増加する可能性がある。
携帯電話や電子製品は関税引き上げの影響を受ける可能性があるが、中国への規制強化により、ベトナムの電子機器の米国市場への参入機会がさらに増える可能性がある。
ただし、再生可能エネルギーなどの外国企業の投資は、米国の気候変動対策が転換することで、減少する恐れがある。

また、トランプ氏の親族が経営するトランプ・オーガナイゼーションの不動産事業が、両国の関係強化につながることを期待する声もある。同社は、地場大手デベロッパーのキンバックシティ傘下企業と提携し、北部フンイエン省で15億ドルのゴルフ場、ホテルなどの複合施設を建設予定だ。9月にフロリダ州で行われた両社の覚書の調印式には、トランプ氏本人も立ち会った。

しかし、トランプ氏の具体的な政策は明らかでなく、ベトナムにとって不利益となる貿易政策がとられる可能性もある。米国の2024年の対ベトナム貿易赤字は9月時点で900億ドルに上り、国・地域別では中国、EU、メキシコに次いで大きい。

(萩原遼太朗)

(ベトナム、米国)

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