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トランプ次期政権の関税引き上げに半数は悪影響を懸念、米世論調査(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月18日 14時30分

米国のドナルド・トランプ次期大統領が唱える輸入品の関税引き上げについて、米国有権者の約半数が米国経済への悪影響を懸念していることが最近の世論調査からわかった。

マサチューセッツ州のエマーソン大学が12月17日、トランプ次期政権の政策などに関する世論調査結果(注1)を発表した。それによると、米国がカナダへ追加関税を課すことに関して、51%が米国経済に悪影響と考えると回答した。メキシコ、中国に関しては、それぞれ50%、49%が悪影響を懸念する。各国への追加関税が米国経済にプラスとなるという回答は3~4割(中国39%、メキシコ36%、カナダ32%)だった。

同大学の世論調査担当のスペンサー・キンボール事務局長は「トランプ支持者のうち、69%が中国への関税は経済にプラスになると考えているのに対し、17%はそうではないとしている。対照的に、ハリス支持者の79%は中国への関税は経済にマイナスになると考え、13%はプラスになるとしている」と述べた。

ロイターと調査会社イプソスが12月に実施した世論調査(注2)によると、42%が「より高い輸入関税が物価上昇につながるなら、良い考えではない」と回答し、「良い考え」は29%にとどまった。

CNBCが12月に実施した世論調査(注3)では、トランプ氏の政策に関して、「2021年1月6日の連邦議事堂襲撃に係る容疑者の恩赦」と「関税の引き上げ」は行うべきでないとそれぞれ50%、42%が回答した。一方、優先すべきとする割合が高かったのは、「国境への軍隊派遣」(60%)、「所得税減税」(59%)、「政府支出削減」(50%)、「不法移民の国外追放」(45%)、「石油掘削の増加」(41%)だった。

「法人税削減」は、優先すべきが35%、行うべきでないが30%、「ビジネス規制の削減」もそれぞれ33%、32%と意見が分かれた。

(注1)実施時期は12月11~13日、対象者は全米の登録有権者1,000人。

(注2)実施時期は12月5~10日、対象者は全米の成人4,183人。

(注3)実施時期は12月5~8日、対象者は全米の成人1,000人。

(松岡智恵子)

(米国)

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