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プーチン大統領がベトナム訪問、エネルギー分野など2国間関係を深化(ベトナム、ロシア、米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月28日 10時55分

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は6月19~20日にベトナムを公式訪問した。ベトナム・ロシア友好関係基本条約締結30周年に合わせてベトナムのグエン・フー・チョン共産党書記長が招待したかたちで、プーチン氏の大統領としての訪越は2017年以来、約7年ぶり5度目だ。

プーチン氏は20日にベトナム共産党の指導部4役(書記長、国家主席、首相、国会議長)と面談した。両国は同日、2国間の石油・ガス事業拡大、原子力分野、高等教育や学術交流などの協力に関する11件の覚書に署名し、共同声明を発表。ファム・ミン・チン首相はエネルギー分野が経済連携の柱と述べ、ロシアのガス大手ガスプロムと石油大手ザルベジネフチのベトナムでの事業拡大に有利な条件を整備する準備があると発言した。

2023年の両国間の貿易額は36億3,000万ドルだった。ロシアによるウクライナ侵攻の影響などから、対2021年比で3割以上減少した。しかし、直近の貿易活動は活発化しており、2024年1~5月の両国間の貿易額は前年同期比51.4%増の19億6,000万ドルに達した。ベトナムの対ロシア輸出では、食品や衣類などが増加し、輸入では、鉱石や石炭などが増加している。

米国は懸念表明も、ベトナムとの関係強化を継続

ベトナムは特定の国に依存せず、各国と柔軟に付き合う全方位外交を掲げている。この外交方針は、経済成長をもたらしたが、西側諸国と対立するロシアとの接近は、欧米諸国や日本など各国の不信感や外資系企業の投資意欲の低下を招く恐れがある。

ロイターによると、米国は今回のベトナムによるプーチン氏の訪問受け入れに懸念を示したが、対中国関係を踏まえて、引き続きベトナム重視の姿勢を維持する方針だ(ロイター通信6月21日)。米国のダニエル・クリテンブリンク国務次官補(東アジア・太平洋担当、2017~2021年に駐ベトナム大使)が21日にブイ・タイン・ソン外相とハノイで会談。25日にはホセ・フェルナンデス国務次官(経済成長・エネルギー・環境担当)がグエン・チー・ズン計画投資相と首都ワシントンで会談し(2024年6月27日記事参照)、2023年に合意した経済関係強化(2023年9月19日記事参照)のフォローアップ協議をした。

(萩原遼太朗)

(ベトナム、ロシア、米国)

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